お話を伺った方
産業政策課生産性改革担当係長 井村寛子様
企業立地支援課情報・通信産業担当 三浦一将様
陸海空の交通結節点になっていて
国内だけでなく国際的にも重要な物流の拠点です
産業経済局長
加茂野秀一様
事業内容について
加茂野様 北九州市役所では、市民の皆様が豊かに暮らせるまちを作っていくことを目指しています。豊かなまちというのは、そこに住み、働く人々が役割分担をすることで作り上げられていくものです。産業経済局では、特に皆様の働く場を元気にすることを目指し、企業誘致や観光振興、産業振興といったことを主な仕事としています。
産業的な観点で見ると、北九州市はさまざまな側面で優位性のある立地にあります。例えば、インバウンドの伸び率が日本全国の都市と比較しても福岡市と並んで急速に伸びています。観光振興という面では、日本の玄関口としての役割が大きくなっているように感じます。
また、物流拠点としての存在感も増しています。陸海空の交通結節点になっていて、陸路としては、九州自動車道と東九州自動車道という大きな二つの高速道路のジャンクションとなっています。海路では、全国でも5本の指に入るくらいの規模の港があり、フェリーや貨物船が数多く入港しています。そして、空路では北九州空港があります。周防灘の人工島に位置する24時間稼働の空港で、国内だけでなく国際的にも、重要な物流の拠点となっています。
加えて、近年ではBCP(事業継続計画)の観点からも脚光を浴びています。この地域は、平安時代ぐらいまでさかのぼってみても地震の履歴がありません。万が一、何かあったときに、ちゃんと継続して仕事ができる場所として企業から注目されています。
まずは、市がITツールを活用することで
生産性を向上させるグッドケースを作っていく
産業政策課生産性改革担当係長
井村寛子様
名刺管理から業務効率を向上
三浦様 Sansanとの出会いは、福岡で行われていた展示会です。私をはじめ、職員の中にも、個人向け名刺アプリの「Eight」を利用していた職員が多くいました。その展示会で初めて、Sansan株式会社がEightの運営企業であること、個人向けだけでなく法人向けのサービスとしてSansanを提供していることも知りました。
Eightの使い勝手はとても良いと思っていましたが、個人的に名刺を管理するだけでなく、名刺情報やコンタクト、協議録の内容を組織として共有し、実際の仕事につなげていくというSansanのコンセプトにとても共感を覚えました。
導入を検討するに当たって、課題感として大きかったのは、やはり名刺管理に組織として多くの工数をかけていたことです。また、その方法も標準化されていませんでした。職員によって、Excelで全ての名刺情報を手作業で入力していたり、ファイリングするだけだったりと、それぞれがバラバラな方法で管理していました。
例えば、手作業で情報を転記する際に一文字でも間違えてしまうと、その名刺情報は使えないものになってしまいます。そして、そこにはリスクも生まれます。また、検索性の面でも、ファイリングされた名刺の中から必要な名刺を探し出すのは、非常に手間がかかることでした。おのおのがそういったことを感じていたので、より効率的に業務を進めていくためのシステムとして、Sansanに対して非常に良い印象を持ったと思います。導入を検討する際は、スムーズに導入まで至ったと思います。
市全体の生産性向上のために
井村様 今、生産性が格段に上がるようなクラウドサービスが次々とリリースされていると思います。また、働き方を巡る環境というものが、どんどん変化してきていることをすごく感じています。今まで効率が悪かった部分は見直して、それによって生まれた余力で、新しいものや付加価値を生みだしていくところに力を注いでいくことが生産性だと思っています。
北九州市の産業が、これからもどんどん成長していくためには、企業の生産性を高めていくことを後押ししていくことが重要だと思いました。そのために、まずは市がITツールを活用することで生産性を上げて、グッドケースを作っていく。そして、それをしっかりと情報発信していくことが必要だと思いました。その一環として、Sansanを導入することになりました。
コミュニケーションに変化が生まれ、
横の連携によって生産性が上がってきています
企業立地支援課情報・通信産業担当
三浦一将様
横のコミュニケーションが活発に
三浦様 私が在籍する企業立地支援課は、大都市圏から北九州市内に企業を誘致しています。多くの企業様を訪問しますので、たくさんの方にお会いしますが、会ってすぐに進出を決めていただけることは、ほとんどありません。これまで、われわれが持ち帰った名刺のほとんどが、その時点で埋もれてしまっていました。
しかし、Sansanが導入されたことで、われわれが持ち帰った名刺情報を他の部署と共有できるようになりました。例えば、他の部署で主催するセミナーに誰かゲストを呼びたいとなった場合、われわれが過去にお会いした企業の方が適任であることをSansanで知り、「この方を紹介してください」と声を掛けられることが増えてきました。
私が企業立地支援課に配属されたときには、ほとんど横の部署とのやり取りはありませんでした。Sansanで「この部署の人が新しい企業とコンタクトしました」という情報が常に流れるようになったので、「その人に会いたい」といった声を聞けるようになりました。また、東京にある北九州市の事務所との横の連携も取りやすくなったと思います。職員のコミュニケーションに変化が生まれ、Sansanで横の連携が取れるようになって生産性が上がってきていると感じています。
Sansanで名刺にひも付けられる、どのような経緯でいつ会ったのか、どんなことを話したのかといったコンタクト情報の内容は、名刺を見るだけでは絶対に分かりません。そういった情報が一元管理されるようになったことで、情報の引き出しやすさや検索性が向上してきたと思います。
訪問リスト作成の工数が5分の1に
三浦様 業務の効率化について、より具体的に効果が表れているものとしては「訪問リストの作成」があります。毎月、月末に報告記録として、月間の訪問リストを作成しています。これまでは、そのリストを作成するために、職員が5人掛かりで情報を手入力して管理を行っていましたが、Sansanを導入してからは、自動的にリストが生成されて、一括ダウンロードができるようになりました。今では、この作業を一人で完了できるようになりました。
職員の働き方や時間の使い方にも変化が出てきています。名刺管理にかけていた時間が大きく減少し、コンタクト情報を探す時間も減ってきています。そういった時間が減ったことで、企業の方へ提案する内容をより魅力的なものにするためにはどうすればいいかを考え、実現していくといったことに、以前よりも多くの時間を割けるようになりました。
生産性を向上させるのは、
人とのネットワークを作りやすい環境だと思います
産業経済局長
加茂野秀一様
生産性を上げ、人手不足の問題解消を目指す
加茂野様 日本全国で同じ課題を抱えていますが、一番大きな課題が生産年齢人口の減少、人手不足です。どんどんと働き手の数が減っていき、働く現場が疲弊していってしまう。そんな中で、どうやって生産性を上げていくかというと、やはりテクノロジーが解決してくれないと、と考えています。
人と人とのつながりによって、新しい仕事が始まったり、スムーズに物事が進められたりということは、よくありますよね。生産性を向上させるのは、そういった人とのネットワークを作りやすい環境だと思っています。だからこそ、Sansanのような人と人のつながりを手助けするようなテクノロジーは、大変便利なツールだと思っています。
市内で事業をされている企業の方たちの生産性を上げていくことは、市の役割です。まずは、われわれ自身がいろいろな生産性向上や業務改善のためのツールを使い、「これは便利だ」と感じるものについては、企業の方に来ていただいて積極的に紹介しています。そういった市内の企業の方々とのつながり、人と人とのつながりの部分でも、Sansanは絶対に必要となってくると思います。
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