個人商店から組織営業へ Sansanは営業の生命線です
トヨタフリートリース株式会社

2010年に設立され、法人向けに特化した自動車リース業を展開するトヨタフリートリース。それまでの地元密着型から全国規模の大企業への営業に転換するにあたり、役員を含む100名へSansan導入を拡大した。
目的
- 個人情報保護と業務生産性とのバランスをとる
課題
- 社内の個人情報保護方針をクリアすること
- 大企業のお客様へ向けた組織営業の実現
効果
- 人事異動を手間なく・漏れなく把握できるようになった
- 組織ツリー機能(相手組織の可視化)によって訪問すべき部門が明確化
- 人脈共有による組織営業の円滑化
- セールスフォース運用定着を後押し

Sansan利用を拡大した
トヨタフリートリース株式会社(本社:東京都豊島区)は、設立直後の2010年12月にSansanを導入しました。導入の経緯とその効果について、片野様、植木様、田辺様にお話を伺いました。
役員含め100 名以上で利用中
– トヨタフリートリースの事業内容を教えてください
トヨタフリートリースは、全国規模で事業展開されているお客様向けの自動車リース会社です。2010年10月にトヨタ自動車100%出資により設立され、翌2011年1月1日に営業開始。これにより、トヨタグループのカーリース事業は、地元密着型の「トヨタレンタリース」と、広域展開型の「トヨタフリートリース」となりました。
これに伴い、私たち3名も「トヨタレンタリース東京」より転籍して参りました。
– 今回、Sansanを導入した部署と人数は?
トヨタフリートリースでは、法人営業を中心に役員を含め100名に導入し、運用しています。
Sansanは、トヨタレンタリース東京のときから12名が活用していましたが、トヨタフリートリース設立に伴い、100名に拡大しました。
2009年頃 ビジネス雑誌でSansanを知る
2010年4月 導入:トヨタレンタリース東京 12 名
2010年12月 導入:トヨタフリートリース 100 名
2015年4月 現在に至る

クリアする現場の負荷は大きかった
当社の個人情報保護方針に合った、
名刺管理方法を探していたところ…
– Sansan導入に至った経緯をお聞かせください
当社の個人情報保護方針に合致した名刺管理方法を探していました。
当時より、個人情報保護には積極的に取り組んでおり、「名刺も個人情報」という位置づけでした。そのため、営業スタッフが保有している名刺を外部に持ち出すことを禁じていました。同様の理由により、貸与されていた携帯電話のメモリ登録も、お客様名をフルネームで登録することが禁じられていました。ですから、外出先から電話する際にも、電話番号がわからないというケースもあり、不便を感じておりました。
すると、2009年。某ビジネス雑誌で、名刺管理「Sansan」の記事を目にしました。
Sansanなら、外出先からでも安全に名刺情報を確認できる。「これなら、紛失リスクはないな」と思い、問い合わせをしたのです。
– 徹底した個人情報保護方針のようですね
個人情報保護については、管理が徹底していますね。携帯電話へのフルネーム登録が禁止されており、12名の部下全員の携帯電話のメモリをチェックする、という業務も発生していました。チェックには、ひとり約10分かかりますので、全員で120分。毎月、2時間もメモリ確認作業に費やしていました。ですから、個人情報保護と業務生産性とのバランスに、頭を悩ませていました。
Sansan導入後は、システムへのアクセスにて簡単に利用出来る為、アドレス帳登録の必要がなくなりました。
導入以前、名刺は個人管理。
情報は共有できていなかった
– Sansan導入以前は、どのように名刺を管理していたのですか?
Sansanを導入するまで、名刺は個人管理としていました。
自席の指定された引き出しに、貸与された名刺収納ケースを置き、そこに保管するよう取決めておりました。袖机の中での個人管理でしたから、顧客情報は共有されていませんでした。ですから、営業スタッフは、どこか個人商店化しており、効率的な営業に限界を感じていました。
-「 営業スタッフの個人商店化」というのは、具体的にどのようなことですか?
個々の営業スタッフが独立しているという事です。営業スタッフで全て完結出来、地域密着型の強みでもあります。しかし、トヨタフリートリースのお客様は、大企業です。
大企業に対して、ひとりで営業する個人商店では限界がある。そこで、トヨタフリートリースの営業開始時には、「組織営業」が営業方針となったのです。
組織営業を実現させるために、次の2点を目指しました。
- 1. 長くお付き合いのあるお客様とより緊密な関係をつくること
- 2. お客様社内に対し幅広くお付き合いをさせていただくこと

組織営業が実践されている
「組織ツリーのおかげで、
組織営業の背骨ができました」
– 組織営業を達成させるためにSansanを導入したようですが、その効果をお聞かせください
以下の2点が大きく変わりました。
1. 人事異動の通知情報を元に他社に先駆けたアクションが可能になった
Sansanは、日経新聞が提供するビジネスデータベース「日経テレコン」と連携しているので、最新の人事異動情報を自動で通知してくれますよね。当社は、人事異動が多い大手のお客様と取引させて頂いておりますので、「人事異動の把握」は大変重宝しております。
担当者や部署名、連絡先は変わりますが、比較的長期間のお付き合いでもわからないことがあります。馴染みのお客様では、長くお付き合いしているが故に、その都度名刺交換はしません。
そこで、Sansanの自動通知機能が有効になります。これにより漏れなく、素早く対応することが可能になりました。
これまでのように、忙しい早朝に日経新聞の人事欄を読み込む必要がなくなりましたよね。
2. 組織ツリーにより、訪問すべき部門が明確化された
当社が掲げている組織営業には、Sansanの組織ツリーがとても役立っています。
大手のお客様は、ひとつの部署だけで動くということはなく、常に社内が連携していますので、社内を俯瞰してみることができる組織図の役割は大きい。断片的な名刺情報の集合体で社内を可視化できる点は、とても助かっています。
また、当社では社長の名刺情報や人脈を誰もが見られるようにしています。中には、社長に「こちらの会社のこの方とお会いしたことがないので、アポイントを入れてくれませんか?」という強者営業スタッフもいます(笑) 社長も社長で「わかった、お客様にお時間頂くから、私がいっしょに同行しよう」というようなことが、起こっています。まさに、組織営業を実践している例ですよね。
Sansanを導入していたからこそ、
セールスフォースを効率的に使えるようになった
– Sansan導入後にSFDCを導入し、データ連携しています
以前より、Accessを使った顧客管理システム(CRM)を内製・運用していましたが、組織営業の実践に限界を感じていました。そこでセールスフォース・ドットコム(以下、SFDC)を導入しましたが、SFDCの取引者データは、すべてSansan経由で取り込んでいます。なぜなら、営業スタッフがスキャンするだけで、正確な情報を取り込めるためです。
おそらく、名刺交換をした営業スタッフによる<手入力>を起点としていたら、SFDCは運用に乗らなかったと思います。それほど、Sansanの精度がSFDCの導入・定着を後押ししてくれました。
– 今後、Sansanを使ってどのような営業の取り組みをお考えですか?
組織営業に取り組む当社にとって、スキャンするだけで正確な情報を取り込み、アップデート出来るSansanは、営業の生命線です。今後もSansanを起点とした、人間関係の可視化をもとに、効率的な組織営業を推進していきたいと考えています。引き続き、運用面でのサポートを期待しています。