2019年わが国ではTCFD(気象関連財務情報開示タスクフォース)提言のサポートを公表する企業が激増した。これは、持続可能な社会を実現するための国際目標であるSDGsを経営に取込む動きの一環として、企業が自らの企業価値向上を実現しつつ、地球環境の保全を図ろうとするものである。このセッションでは、TCFD参加者とそれに詳しい内外の投資家との間で、投資家にも評価される企業のTCFD提言への取組みについて議論して頂き、今後の企業のこの取組みへの参考に供したい。
東京海上ホールディングス株式会社
事業戦略部 参与(国際渉外グローバル主幹)
長村 政明 氏
1986年東京海上火災保険入社。1997~2004年米国シカゴにて営業駐在員。帰国後、保険規制の国際動向ウオッチャーを経て、2011年8月~2018年3月:東京海上ホールディングス経営企画部CSR室長。現在はサステナビリティ、気候変動及び自然災害対応に関する国際的なイニシアティブに参画。主な渉外活動:2008年~、ジュネーブ協会・気候変動分科会メンバー、2013年1月~2014年12月、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)持続可能な保険原則(PSI)ボードメンバー、2016年1月~2017年7月、金融安定理事会(FSB)・気候関連財務ディスクロージャータスクフォース(TCFD)メンバー、2015年1月~アジア太平洋金融フォーラム(APFF)・災害リスク金融と保険(DRFI)ワークストリーム・シェルパ、等。
アムンディ・ジャパン株式会社
ディレクター
運用本部 ESGリサーチ部長
近江 静子 氏
エス・ジー・ウォーバーグ証券、リーマン・ブラザーズ証券、クレディ・スイス信託銀行を経て2003年にアムンディ・ジャパンにて日本企業の調査に従事し、2008年投資調査部長、2015年より現職。環境省「持続可能性を巡る課題を考慮した投資に関する検討会」委員、「環境情報開示基盤整備事業」ワーキンググループ委員、経産省「グリーンファイナンスと企業の情報開示の在り方に関する「TCFD研究会」ワーキンググループ委員、内閣府「ESG投資における女性活躍情報の活用状況に関する調査研究」企画委員会委員などを務める。2019年にTFCDコンソーシアム企画委員会委員に就任。国際基督教大学教養学部卒、同大学院比較文化研究科修士。CMA(日本証券アナリスト協会認定アナリスト)
アセットマネジメントOne株式会社
責任投資部 部長
寺沢 徹 氏
1988年富士銀行入行、営業店経験を経て1988年10月より2015年まで、みずほコーポレート銀行、みずほ銀行を通じてデリバティブや外国為替のトレーディング、市場企画、証券化商品などクレジット投資、ALM(Asset Liability Management)など市場部門の業務やカストディ業務に従事。
2015年より、みずほ投信投資顧問にて運用企画部長を経て2016年10月アセットマネジメントOne発足時より現職(責任投資部長)。
モルガンスタンレーMUFG証券株式会社 顧問/ Sansan株式会社 シニアアドバイザー
安井 肇 氏
1975年東京大学法学部卒業、同年日本銀行入行。考査<現金融機構>局次長、同考査役、横浜支店長、考査局考査<現総務および考査企画>課長、名古屋支店営業課長、ロンドン駐在参事付等を歴任。2003年より中央青山監査法人にて、金融部ディレクター、レギュラトリーアドバイザリーグループ統轄。
2006年より、あらた監査法人にてリスクレギュラトリーアドバイザリー部長、あらた基礎研究所長。
2015年7月より、モルガンスタンレーMUFG証券顧問として就任。2017年6月より、滋賀銀行社外取締役。