AIやIoTといったバズワードに翻弄されるだけで、デジタル時代における経営力を持ててない製造業は多いのではないだろうか。本セッションでは、元企業データサイエンティストの大学教員、現役の製造業データサイエンティスト、デジタル戦略コンサルタントの3者の立場から、デジタル時代に製造業経営者が果たすべき役割について議論する。理想論ではなく、日本企業の実態を踏まえた現実的な処方箋を提示したい。
滋賀大学 データサイエンス学部教授 兼 データサイエンス教育研究センター 副センター長/
元大阪ガス株式会社 ビジネスアナリシスセンター所長
河本 薫 氏
1991年、京都大学応用システム科学専攻修了。大阪ガスに入社。1998年から米国ローレンスバークレー国立研究所でエネルギー消費データ分析に従事。帰社後、大阪ガスにてデータ分析による業務改革を推進。2011年からデータ分析組織であるビジネスアナリシスセンターの所長を務め、大阪ガスにおいてデータ分析組織を定着させた。日経情報ストラテジーが選ぶ初代データサイエンス・オブ・ザ・イヤーを受賞。2018年4月より現職。大阪大学招聘教授を兼任。博士(工学、経済学)。著書に『会社を変える分析の力』(講談社現代新書)、『最強のデータ分析組織』(日経BP)など。NHKプロフェッショナル仕事の流儀にも出演。
AGC株式会社
経営企画本部 デジタルソリューショングループ マネージャー
小野 義之 氏
1992年、大手精密機器メーカーに入社。新製品・新事業の企画開発を経て、データ分析専門組織に異動。2008年、ビジネス・ブレークスルー大学院大学にてMBAを取得(最優秀成績賞受賞)。2017年より現職。経営企画本部スマートAGC推進部のマネージャーとして、グループ全体のデータ活用を推進。
ロジカルシンキングとデータサイエンスを融合した「因果連鎖分析」を考案、後進の育成や、社内外への普及・啓蒙活動にも力を入れる。
アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
プリンシパル
松尾 公大 氏
東京大学大学院理学系研究科修了後、PwCコンサルティング等を経て2017年にアーサー・ディ・リトルへ参画、ADL東京オフィスにおけるデジタルプラクティスをリードする。通信・エネルギー・製造業・商社等の業界を中心に、新規事業開発・マーケティング戦略・プラットフォーム戦略・組織設計の領域を専門とし、近年はデジタルをテーマとした多くのプロジェクトを手がけ、大学講師・ビジネス講演・寄稿などにも従事する。