1D-3 同時通訳
日本社会のデジタル化を阻む“正体”とは
講演概要

エストニア共和国は、世界で最もデジタル化が進んだ社会を実現している国としてDXプロジェクトに関わる日本の企業人に認知されています。過去5年間、多くの日本の企業人がエストニア共和国を訪問し、そこで見聞きした事を日本社会に持ち込もうと努力してきました。しかし日本社会は高度な技術水準を保持しているにもかかわらず、エストニア社会が実現しているデジタル化水準になかなか達しているとは言い難い状況です。それは何故なのか?その答えは、エストニアを商売ネタとして語る営業トークや中途半端な日本語ネット情報から見つけることはできません。エストニア共和国大使館カングロ公使、元エストニア経産相アジア担当官(現プラネットウェイ社役員)のアリキヴィ氏、元駐エストニア日本大使館調査官(現MURCマネージャー)の守田氏をお招きし、日本社会のデジタル化を阻む「正体」とは何か?に関し、エストニアからの本物の視点をご提供させて頂きます。

講演者情報

エストニア共和国大使館 特別補佐官/

Enterprise Estonia 日本代表

須原 誠 氏

2019年1月よりエストニア共和国大使館全権大使の経済担当特別補佐官として、Enterprise Estonia (エストニア共和国のJETRO)の日本代表としてエストニア企業の日本進出、日本企業のエストニア共和国への進出・投資を支援。
大手監査法人系コンサルティング・ファーム(Arthur Andersen & PwC)にて米国及び中国で10年以上勤務後、ビジネスインテリジェンス会社 (Kroll) の日本副代表、フォレンジックサービス提供会社 (Consilio) のアジア代表、フランス系戦略コンサルティング・ファーム (Sia Partners) の日本支社長を経験後、2019年1月よりエストニア共和国全権大使特別補佐官及びEnterprise Estonia(エストニア共和国のJETRO)の日本代表。
日米中欧のスタート・アップ企業との交流(シリコンバレーでの就業経験、フランス企業と日本企業のマッチング、RPAやAI分野に強み。)
米国(11年:その内シリコンバレー6年)および中国(5年)での就業経験(米国では現地採用で高度なビジネスレベルの英語を駆使。中国でも現地採用で中国語と英語で業務遂行。)
豊富な海外プロジェクト経験(北米・南米、中国本土、台湾、香港、東南アジア及オセアニア主要国、欧州主要国で現地の人員と共にプロジェクトを遂行。)
豊富なセミナー経験(内部監査推進全国大会、日本証券アナリスト協会、海外投融資情報財団、三菱UFJ銀行、りそな銀行、中国銀行、国際協力銀行、その他法人との共同など。)
実務に裏付けされた国際的経営学知識(PwC在籍中に南カリフォルニア大学マーシャル経営大学院及び上海交通大学安泰経済与管理学院の社会人大学院にて学位取得。)

エストニア共和国大使館

参事官

アルゴ・カングロ 氏

タリン大学法学大学院修了後、外交官を志す。国立外交官スクール時代に大阪で国費留学生として日本語を学ぶ。2002年に外交官としての最初の赴任地先の日本において臨時大使を務める。本国へ帰国後は儀典官室部長として平成19年に天皇、皇后両陛下をエストニア共和国訪問に尽力。その後、エストニア議会外交部長、エストニア外交経済開発協力部参事官を歴任後、2016年に参事官として日本へ2度目の赴任。エストニア共和国随一の知日派。

Argo Kangro
Counselor
Embassy of the Republic of Estonia
After graduating with a master’s degree from Tallinn University Law School, Argo enrolled at Estonian School of Diplomacy during which he studied Japanese in Osaka as part of a government-sponsored scholarship. In 2002, he was appointed Charge d'Affaires ad interim of the Embassy of Estonia in Tokyo. On his return to Estonia, he coordinated and welcomed the visit of Emperor and Empress of Japan, as Director of the State Protocol Department. Since then he was appointed Head of Foreign Relations Department of the Parliament of Estonia, and made his return to Japan in 2016 as Counselor of the Embassy of Estonia. Argo is an eminent figure in Estonia as an expert on Japan.

Planetway Corporation

Chief Relations Officer

ラウル・アリキヴィ 氏

1979年エストニア生まれ。タルトゥ大学卒業後、早稲田大学の修士課程を修了する。エストニア経済通信省局次長を経て民間へ。前職では、エストニア経済通信省(Ministry of Economic Affairs and Communications)の経済開発部で局次長を務める。同省では、2020年に向けたエストニアの情報社会のための新たな戦略と政策の設計などを担当。現在は日本で暮らし、エストニア行政での経験と知識を生かしてコンサルティング会社ESTASIAを2012年12月に設立し、アジアにエストニア行政のシステムなどを紹介している。2013年には日本のクラフトビールを欧州へ輸入するBIIRUを設立。2016年はIoT系スタートアップ企業を設立して活動。

Raul Allikivi
Chief Relations Officer
Planetway Corporation

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

ソーシャルインパクトパートナーシップ事業部 マネージャー

守田 健太朗 氏

2016年5月から2018年5月まで在エストニア日本大使館の政務経済担当専門調査員として、エストニアの経済政策、電子政府、スタートアップを主担当。帰国後は日・エストニアスタートアップ企業において日・エストニア間での事業開発・パートナーシップ構築に関わり、エストニア政府関連の仕事も受注。2019年8月より現職である三菱UFJリサーチ&コンサルティングにてデジタルガバメント及びスマートシティ関連の海外調査、北欧関係機関とのパートナーシップ等の業務に従事。エストニア関連のイベント、セミナーで多くの登壇経験あり。一橋大学法学部、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)開発学修士修了。