本セッションでは、地球規模の大きなトレンドを展望し、さまざまな「価値づくり」のレンズを紹介しながら、皆さんが知らず知らずのうちにかけている「レンズ」について問いかけてみたいと思います。
まず、地球規模かつ数十年単位で進む変化を、3つのキーワード -「SHIFT」(世界経済のサービス化)、「MELT」(産業の垣根の曖昧化)、「TILT」(世界経済の中心が南半球に)- を通してとらえます。次に、そうした変化の激しい環境において、新たな「価値づくり」を牽引する先進事例を紹介し、「サービス・ドミナント・ロジック(SDL)」や「マルチ・サイド・プラットフォーム(MSP)」などの新しい経営論理の「レンズ」を通してその背後にあるロジックを読み解きます。 また、「OMO: Online Merges Offline」など昨今話題となりつつある「ポスト・デジタル」や「アフター・デジタル」のレンズ(「オフラインの世界を前提にオンラインを取り入れる」という視点から、「オンラインの世界を前提にオフラインをとらえる」という視点への転換)なども紹介します。
最後に、「SDL」や「MSP」「OMO」のレンズをかけて自社の未来を捉えた場合、どのような機会や課題がみえてくるか、皆さんに問いかけます。 様々なレンズをかけたりはずしたりしながら、議論を進めることができればと思います。
一橋大学 副学長補佐(国際交流)/
一橋ビジネススクール 国際企業戦略専攻 MBAプログラム・ディレクター&准教授
藤川 佳則 氏
一橋大学経済学部卒業。同大学院商学研究科修士。ハーバード・ビジネススクールMBA(経営学修士)、ペンシルバニア州立大学Ph.D.(経営学博士)。ハーバード・ビジネススクール研究助手、ペンシルバニア州立大学講師、オルソン・ザルトマン・アソシエイツ(コンサルティング)、一橋大学大学院国際企業戦略研究科専任講師、准教授を経て現職。
一橋ビジネススクールにおいて、MBA Program, Executive MBA Program, Executive Education Programsにおいて教鞭をとるほか、スイス・EHL (Ecole Hotelierede Lausanne) 、中国・CEIBS (China Europe International Business School)、韓国・SNU Business School (Seoul National University Business School)の客員教員、および、一橋ビジネススクールの海外協定校学生を対象とする短期集中型プログラムのファカルティ・ディレクターも務める。
専門はマーケティング、サービス・マネジメント、消費者行動論。『Harvard Business Review』(HBS Press)、『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』(ダイヤモンド社)、『一橋ビジネスレビュー』(東洋経済新報社)、『マーケティング革新の時代』(有斐閣)、『マーケティング・ジャーナル』(日本マーケティング協会)等に執筆。訳書に、『心脳マーケティング』(ダイヤモンド社, 2005)がある。
現在、経済産業省「IoT推進ラボ先進IoTプロジェクト選考会議」委員、日米教育委員会「フルブライト・ジャパン」委員、国際文化会館「八窓会」委員、アドビシステムズ株式会社・アドバイザー、ARM トレジャーデータ株式会社・アドバイザー、ClipLine株式会社・アドバイザー、Fujitsu Open Innovation Gateway・アドバイザー、The Delphi Network・アドバイザー、株式会社zero to one・アドバイザー、等。