Sansan

イベントレポート

Digital Sales進化論
~オンラインセールスで
成果を上げる方法とは~

イベントレポート

2020年5月22日、オンラインセールスに関するオンラインセミナーを、Live配信で開催しました。

新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの企業が事業の縮小や休業など、様々な影響を受けています。感染を防ぎながら、事業活動を継続することは喫緊の課題です。昨今では、感染防止のため、人との接触を避け、リモートワークに切り替える企業が増えています。また、直接会って商談することを避け、WEB会議システムや電話、メールなどを使い営業活動を行う”オンラインセールス”にシフトするケースが増えています。
しかしながら、顧客が出社していないため連絡が取れず、検討や商談が進まないという問題が生じています。このような環境下で事業活動を継続し、成果を上げるためには、どのような方策を取るべきなのでしょうか。

本セミナーでは、世界最大のクラウド型 CRM(顧客管理)ベンダーであるセールスフォース・ドットコムと法人向けクラウド名刺管理サービスを提供するSansanが、デジタルを活用した、いま求められる営業のあり方や各社の取り組みについてお伝えしました。
データを活用し、成果につなげるための顧客基盤構築手法とは
− Sansan株式会社
ソリューション推進部 副部長 久永 航
正確で統合された顧客データ基盤の構築が、
オンラインセールスのあるべきかたちを導き出す


新型コロナウイルスの流行は、従来の営業活動や企業経営の形を大きく変えました。この大きな変化によって、オンラインを活用した、接触を前提としない活動へ転換することが企業にとって不可欠だと、久永は語ります。また、厚生労働省が提言する「新しい生活様式」に触れ、「働き方の新しいスタイル」として「テレワークやローテーション勤務」「会議はオンライン」「名刺交換はオンライン」などが盛り込まれていることを紹介しました。

訪問営業や展示会などオフラインでの活動が制限される中、事業成長に向けた取り組みには2つの方向性が考えられます。一つはオンラインを活用した営業手法の確立、もう一つは新規の顧客獲得から既存の接点・顧客へのアプローチへとシフトすること。いずれを実現するにも、正確な顧客データ基盤を構築することが必須となります。
現在、SalesforceをはじめとするSFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)を導入する企業は急速に増加しており、顧客データの活用ニーズは高まっています。しかし、顧客データの管理・運用に課題を抱え、データの価値を最大限活用できていない企業も多いと、久永は指摘します。顧客データの管理・運用の課題として、以下が挙げられます。
こうした課題は、Sansan、Sansan Data Hub、Salesforceを連携させることで解決できると、久永は解説します。

Sansanは名刺をスキャンするだけで99.9%の精度で正確にデータ化。新たにリリースした「オンライン名刺」機能によってオンライン・オフラインの名刺データを一元的に扱うことができます。
Sansan Data Hubはデータの表記のゆれをなくし、情報を最新化する「正規化」、同一人物と判定する高度な「名寄せ」、帝国データバンク情報や国税庁情報などを付与する「リッチ化」を実行。こうしたデータをSalesforceと連携させることで、究極の顧客マスタが実現します。
このように、きちんと蓄積され統合された全社の人脈データベースを活用することで、分析に基づいた戦略立案が可能となり、売上や受注率向上につながります。
「顧客データ活用の鍵は、正確で統合された顧客データ基盤を構築することです。Sansan、Sansan Data Hubとの連携が、Salesforceをお客様にとっての究極の顧客マスタへと進化させ、保有人脈の活性化、オンラインセールスのあるべきかたちを実現します」と久永は語りました。
Digital Sales進化論 ~オンラインセールスで成果を上げる方法とは~
− 株式会社セールスフォース・ドットコム 執行役員
コマーシャル営業第1営業本部 本部長 植松 隆 氏
精度の高いデータが精度の高い分析を生み、
精度の高いアクションへとつながる


多くの企業が「アフターコロナ対策」を模索しており、社員の安全を守りたい、リモートワークにセキュアに対応したい、デジタルマーケティングに注力したいなどのニーズが高まっています。しかし、東京商工会議所の調査によるとリモートワーク実施企業は26%にとどまっており、多くの企業がリモートワーク導入の障壁に直面しています。

ワークスタイルやコミュニケーション、営業活動等の変化を想定し、今こそアフターコロナを見据えたデジタルトランスフォーメーション(DX)を考えるタイミングだと、植松氏は提言します。デジタルツールを活用して、成果管理や情報のシェアを行い、リモート営業改革を実現するとともに、在宅で働く環境を整備することの重要性を強調しました。

では、Salesforceによって在宅勤務環境をどのように整備することができるのでしょうか。
続いて、Salesforce社内での知見をもとに、オンラインでのお客様とのコミュニケーションで留意すべき点について、植松氏は解説しました。
商談の冒頭で「きちんと反応を知りたいので、途中で感想をお聞きすると思います」と伝えておくと「内職」されないこと、商談の目的とゴールを明確にするためにスライドを差し込むこと、今後のスケジュールは必ずカレンダーで確認することで、商談を効果的に進めることができるとアドバイスしました。
「営業担当者は営業活動以外に、準備・プランニング、見込み客の調査、商談の優先順位付けなどに多くの時間を使っています。SalesforceをはじめとするSales Techを活用することで、多様な業務情報をスムーズに取得することができます。これによって、効果的なターゲティングや優先順位付けができるため、業務を効率化させ、より大きな成果を出すことが可能です。
そして、その前提となるのは、精度の高いデータです。精度の高いデータが、精度の高い分析を生み、精度の高いアクションにつながります。」と植松氏は語りました。
質疑応答&パネルディスカッション
リモートワーク、オンラインセールスで
成果を上げるためのポイント

このセッションでは、オンラインセミナー開催中に参加者から寄せられた質問に対して、植松氏と久永が回答しました。

Q1. リモートワークで成果を上げている営業の特徴は?
植松氏「リモートワークによって能動的な人、受動的な人に2極化していると感じています。能動的な人は自分からどんどんヘルプを求めてきますが、受動的な人は自分一人だけで商談を進めようとします。そのため、マネージャーがどれだけメンバーに手を差し伸べられるかがポイントとなります。リモートワークのためできないこともありますが、逆にリモートワークでできることは何かと考えて能動的に動ける人が強いと感じており、訪問営業をしていたときよりも遙かに高い数字を上げている営業担当者もいます。弊社では、従来の90分や60分のミーティングをリモートワークになってから30分で完結するようにしています。移動時間がないこともあり、商談の回数はむしろ増加しました。短い時間の中で、何をどう効果的に伝えることができるか? ミーティングとミーティングの間に、どれだけ準備をしっかり行えるか、が重要になってきています。」

久永「きちんと相手の状況に合わせたコミュニケーションがとれているかが大切です。リモートワークで商談を行う場合、相手が必ずしも仕事のしやすい環境にはいないこともあります。インフラや家庭など、相手の状況を十分に理解した上で、コミュニケーションを行う必要があります。また、自主的に勉強したり、新しい情報を自ら取りに行ったりしているか否かで、差がつく状況でもあります。オンラインで手軽にセミナーも受けられますし、製品の周辺知識を勉強したり、資格をとったりすることもできますので、そうした自己研鑽を行うかどうかで、今後の営業活動においての成果に、差が広がっていくと思います。」


Q2. リモートワークでマネジメントに求められるスキルとは?
植松氏「メンバーをしっかり見て、結果だけでなくきちんとプロセスを把握しているかがポイントになります。営業担当者に課題を聞いても、その担当者の主観だけが返ってきて、真の問題解決にはつながりません。上手くいっていない点、苦しんでいる要因をきちんと把握できるよう、プロセスを理解することが必要です。リモートワークによって、営業活用の成功事例もどんどん変ってきていますので、それを体系化・言語化してチームに展開するスキルも求められています。」

久永「どれだけメンバーに向き合えているかが重要だと考えています。そのメンバーの仕事のプロセスと状況をどれだけ具体的に想像できるか、そのためにはコミュニケーションの機会を意識的に増やしていくことも必要です。何となく体調が悪そうだなとか、気分が乗っていなさそうだなとか、そうしたリモートワークでは伝わりにくいことを、どこまで気づいてあげられるかが重要です。」


Q3. 厚生労働省が打ち出した「新しい生活様式」に対して、SansanとSalesforceはどのような点に寄与しますか?
久永「『新しい生活様式』に含まれる『名刺交換はオンライン』という項目に、Sansanが開発した『オンライン名刺機能』が対応しています。これにより、従来のオフラインでの名刺交換に加えて、オンラインでも接点をきちんとデータ化し、活用できるようになります。この機能を1000社に使っていただくことを目指して活動を行ったところ、先日目標を達成することができました。コロナ環境下でも手を止めず、動き続けたことがいい結果に繋がったと思います。また、今後、企業が成長し続けるためには、ますますデジタル分野への投資とデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みが重要になります。私たちは様々なお客様の成功事例をお伝えすることで、DXの進展に貢献していきたいと考えています。」

植松氏「講演でもお伝えしたように、在宅勤務環境の整備とリモート営業改革の実現にSalesforceのソリューションが貢献します。お客様によって状況は様々ですが、今後は、機械がやるべきことと、人間がやるべきことをうまく組み合わせることが、ビジネスをスムーズに進める上でのポイントになると思います。」


Q4. 精度の高いデータベースを実現するため、営業担当者に積極的にデータ登録やメンテンスを行ってもらうための施策は?
植松氏「一番効果的なのは評価制度の中に入れることですが、それが難しい企業が多いことも承知しています。そこで登録やメンテンスを行っていることを「見せる化」する仕組みを作ることが有効です。そして、しっかり入力することで、実際の営業活動にどのようなメリットもたらすのかを十分に説明し、理解してもらうことが大切です。」

久永「判断が必要な情報は人がきちんと入力することを徹底し、機械的に入力できる情報はテクノロジーによる自動化を行います。また、情報をきちんと入れることによって、営業の生産性が上がる、商談の確度が向上するなど、その人の営業活動へリターンがあるような仕組みを作ることが効果的です。」

最後に、オンラインセールスで成果を上げるためのポイントを語ってもらいました。

久永「やはりピンチをどれだけチャンスに変えられるか、だと思います。オンラインはあくまで手段ですので、コミュニケーションの取り方はその人の工夫次第で、いかようにも変えことができる。どれだけ柔軟にお客様と向き合えるかがポイントとなります。そのためには様々なツールを活用することが必須ですので、オンライン化とデジタル化を推進していくことが重要です。」

植松氏「物事を少しでもポジティブに考えること。壁を超えるのではなく、変化への適応を積極的に進めていくことが大切です。現在の環境下で、できないことを増やすのではなく、新しくできることを模索する。そういうことを社内だけでなく、お客様と一緒に考えることで、リモートワーク、在宅勤務への適応を実現していきたいと考えています。」


さいごに
このたびの新型コロナウイルスの感染拡大につきまして、罹患された方々には謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早い事態の終息を強く願っております。

今後とも皆様のビジネスを後押しする情報提供の場を作れるよう努めて参ります。是非とも、皆様のご参加をお待ちしております。
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