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CRMとSFAの違いとは?機能面と活用シーンの比較・ツールの選び方を解説
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CRMとSFAを「業務効率化ツール」としてひとくくりに捉え、明確な違いを把握できていない方も少なくありません。両者は一部共通する機能もありますが、目的や活用シーンが異なります。本記事では、CRMとSFAの違いを機能面・活用シーン別に整理し、選定や連携活用のポイントをわかりやすく解説します。
使いにくい顧客データの問題を解決
CRMとは

CRM(Customer Relationship Management)は「顧客関係管理」を意味する言葉で、顧客との関係性を深め、継続的な利益につなげるためのマネジメント手法です。
近年では、顧客情報や接点履歴、購買履歴、問い合わせ履歴などを一元管理できるITツールとしても広く用いられています。
CRMを導入することで、営業・マーケティング・サポートなどの各部門が共通の情報をもとに連携し、顧客ごとに適切なタイミングで最適な対応が可能になります。
その結果、顧客満足度やロイヤリティの向上、売上拡大といった成果につながる可能性が高まります。
SFAとは
SFA(Sales Force Automation)とは、営業活動の効率化と可視化を目的とした営業支援システムです。
商談の進捗や案件情報、活動履歴などをデータとして一元管理し、営業チームの情報共有とマネジメントを支援します。
営業活動が可視化されることで、属人化の解消やノウハウの共有が進み、組織としての営業力が高まります。また、日報やタスク管理の自動化により業務負荷が軽減され、営業担当者は提案活動や商談に集中しやすくなるでしょう。
SFAは、営業プロセス全体の質とスピードを向上させ、成果を最大化するための基盤として活用されるケースが増えています。
CRMとSFAのメリット

CRMとSFAは、いずれも業務の効率化と成果向上を支援する仕組みですが、注力する領域が異なります。CRMは顧客との関係性強化を軸に、SFAは営業活動の効率化を軸に設計されています。
ここでは、それぞれの代表的なメリットを整理しておきましょう。
CRMのメリット3つ
CRMの導入によって得られる代表的なメリットを3つ紹介します。
1.顧客情報の一元管理
CRMは、顧客情報を一元管理できるため、社内で統一された情報をもとに各部門が連携できます。
営業・マーケティングなど部門間の情報連携が進み、より一貫性があり質の高い顧客体験の提供が実現します。
2.顧客ロイヤリティの向上
CRMに蓄積されたデータをもとに、顧客ごとのニーズに合った提案や対応が可能になります。
適切なタイミングで適切な対応ができることで、顧客からの信頼を得やすくなり、長期的な関係構築やリピート率の向上が期待できるでしょう。
3.データ分析
CRMに蓄積されたデータの活用により、定量的な判断に基づく施策立案が可能になります。
購買傾向やキャンペーン効果などを可視化することで、経営判断や現場の意思決定を支援し、成果に直結するアクションにつなげやすくなります。
SFAのメリット3つ
次に、SFA導入によって得られる主なメリットを3つ紹介します。
1.営業活動の見える化
SFAの導入によって、商談進捗や活動履歴がリアルタイムで可視化され、マネジメント層による状況把握や適切なフォローがしやすくなります。
属人化の抑制や営業現場の可視性向上により、組織的な営業力を高める基盤づくりに役立ちます。
2.生産性向上
SFAにより日報やタスク管理の一部が自動化されると、担当者はより多くの時間を提案活動などの業務に充てることができます。
これにより業務効率が高まり、1人あたりの成果やチーム全体の生産性向上につながります。
3.顧客満足度の向上
SFAで営業活動の履歴や対応内容が正確に記録・共有されると、担当者間での引き継ぎやフォローアップがスムーズに行えるようになります。
一貫性のある対応と迅速なレスポンスが実現し、顧客満足度の向上につながるのもメリットです。
CRMとSFAの機能面の違い

CRMは「顧客関係の管理」、SFAは「営業活動の支援」に主軸を置いており、それぞれ機能の目的が異なります。
どちらも営業やマーケティングの現場で活用されるツールですが、担う役割に明確な違いがあるのです。
ここでは、CRMとSFAに搭載されている主な機能面の違いについて見ていきましょう。
CRMの主な機能
まず、CRMに搭載されている主な機能を紹介します。
顧客情報の管理
CRMは、顧客の基本属性や購買履歴、問い合わせ履歴、商談履歴といった情報を一元的に管理する機能を備えています。
これにより、組織全体で顧客情報を共有できるため、マーケティング・営業・カスタマーサポートなどの部門が統一された視点で顧客対応を行うことが可能です。
情報が蓄積されることで、顧客理解が深まり、より的確なアプローチにつなげやすくなります。
商談の進捗状況管理
CRMでは、営業活動における各商談の進捗をフェーズごとに可視化・管理できます。
商談ごとの状況がタイムリーに把握できることで、営業担当者やマネージャーは適切なタイミングでフォローや判断をしやすくなります。
こうした判断の精度が上がることで、営業プロセス全体の最適化と成果の向上が期待できます。
見込み顧客へのアプローチ
CRMには、見込み顧客(リード)を段階ごとに管理し、最適なタイミングでアプローチできる機能が搭載されています。
スコアリングやナーチャリングにより、成約の可能性が高いリードを選別して、効率的に育成することが可能です。
加えて、マーケティング部門と営業部門の連携が強化されるため、リード獲得から成約までのプロセス全体を最適化できます。
メールマーケティング
CRMには、顧客情報を活用したメールマーケティング機能を搭載しているケースも多く見られます。
ターゲットの属性や行動に応じてパーソナライズされたメールを配信できるため、顧客との関係性を深める施策として効果的です。
また、開封率やクリック率などの反応データを取得し、次回以降の施策改善にも役立てることができます。
分析・レポート
CRMでは、蓄積された顧客データや活動履歴をもとに、購買傾向やキャンペーン効果などを多角的に分析できます。
これにより、営業戦略やマーケティング施策をデータドリブンで立案することが可能です。
レポート機能を活用すれば、現場担当者から経営層まで、それぞれの意思決定に必要な情報を的確に活用できるでしょう。
SFAの主な機能
続いて、SFAに搭載されている主な機能を紹介します。
顧客管理
SFAでは、営業活動に必要な顧客の基本情報や過去の商談履歴、訪問・連絡などの活動履歴を一元管理できます。
蓄積された情報により、営業担当者は顧客理解に基づいた提案や対応を行うことが可能です。
さらに、常に最新の情報がチーム内で共有されることで、営業活動の質と一貫性が保ちやすくなるでしょう。
案件管理
SFAは、営業案件ごとの進捗状況、過去の対応履歴、今後のアクション予定などを詳細に管理できます。
パイプラインの可視化によって、営業担当者は優先順位をつけやすくなり、マネージャーはリソースの配分や進行管理を戦略的に行いやすくなるでしょう。
これにより、チーム全体のパフォーマンスを最適化できます。
商談管理
SFAは、提案内容や見積情報など、各商談に関する情報を一元管理できます。
営業活動のフェーズや履歴が可視化されることで、担当者間でのスムーズな情報共有や引き継ぎが可能です。
こうしたナレッジの共有が進むことで、営業組織全体の成約率や提案力を底上げできます。
担当者のスケジュール管理
SFAは営業担当者ごとの訪問予定、タスク、対応履歴などを一元的に管理できる機能もあります。
ToDoリストやリマインダー機能を活用することで、対応漏れやスケジュール遅延を防ぎ、業務の抜け漏れを最小限に抑えられます。
結果として、時間の有効活用が進み、生産性の向上にもつながるでしょう。
分析・レポート
SFAには、営業活動の実績や進捗、成約率などを多角的に分析できるレポート機能が備わっています。
現場の改善ポイントが明確になり、マネジメント層は客観的なデータに基づいた戦略立案が可能です。
データドリブンな営業組織の構築を支援する、欠かせない機能のひとつです。
CRMとSFAの活用シーンの違い

CRMは「顧客との関係性を深める業務」、SFAは「営業現場の活動を効率化する業務」で活用されるのが特徴です。両者は連携して導入されるケースもありますが、実際の運用においては、それぞれ得意とする業務領域があります。
ここでは、CRMとSFAがそれぞれどのようなシーンで活用されるかを、部門別の具体例とともに紹介します。
CRMの活用シーン
まずは、CRMの具体的な活用シーンについて紹介します。
マーケティング部門の例
マーケティング部門では、「どの顧客に、どのような施策を実施するべきか」の判断が難しく、アプローチが画一的になりやすいという課題があります。
結果として、施策の反応率が低く、十分な成果が得られないケースも少なくありません。CRMを導入することで、顧客属性や行動履歴をもとに、セグメントごとに最適な施策を展開しやすくなります。
例えば、関心度や購買履歴に応じたメール配信やキャンペーン設計が可能となり、よりパーソナライズされたアプローチが実現しやすくなるでしょう。これにより、マーケティング施策の精度が向上し、反応率や成果の最大化につながります。
営業部門の例
営業現場では、顧客情報が担当者ごとに管理されており、組織全体での情報共有がなされていないことがしばしばあります。
その結果、過去の取引履歴や対応履歴が見えず、対応の重複やフォロー漏れなどによる機会損失が発生します。CRMの活用により、顧客情報や商談履歴を全社で一元的に管理・共有できるようになります。担当変更や複数担当者の関与があっても履歴や提案内容が即座に確認できるため、スムーズな引き継ぎと一貫性のある対応が実現できるでしょう。
情報の可視化と共有により、営業活動の属人化が解消されるため、成約率や顧客満足度の向上も期待できます。
サポート部門の例
サポート部門では、過去の対応履歴が把握できず、問い合わせに対して同じ説明を繰り返すといった非効率な対応が生じがちです。対応の品質がばらついてしまうことで、顧客満足度の低下につながる原因にもなるでしょう。
CRMを導入すれば、問い合わせ履歴や顧客との過去のやり取りをすぐに参照できるようになります。その結果、担当者は顧客の状況や背景を把握したうえで、適切かつ迅速な対応がしやすくなり、顧客満足度の向上にもつながります。対応履歴を蓄積していくことで、部門内でのナレッジ共有が進み、サービス品質の継続的な改善にも寄与します。
SFAの活用シーン
SFAが力を発揮するシーンについて紹介します。
スマホ・タブレットから活動履歴をリアルタイムで入力・共有する
SFAを導入することで、営業担当者が現場からリアルタイムに情報を更新できるようになります。スマホやタブレットなどで活動履歴を入力すると、SFAシステム内で瞬時に情報が共有されるため、マネジメント層の状況把握やフォローの判断にも役立つでしょう。
現場での情報更新がスムーズに行われることで、対応の遅れや抜け漏れを防ぎ、営業活動の品質を保ったまま営業活動を進めることが可能になります。
過去の商談履歴や提案内容を外出先でチェックする
SFAを利用すれば、過去の商談履歴や提案内容をスマートフォンなどで確認できます。外出先や移動中でも顧客の関心や対応履歴を把握できるため、面談前に必要な情報を確認し、提案内容の漏れを防ぐことができます。
その結果、商談の質が高まり、顧客との信頼関係構築にもつながりやすくなります。
優秀な営業担当者の活動パターンをチームで共有する
SFAを活用することで、成果を上げている営業担当者の活動パターンをチーム内で共有できます。各社員が成功パターンを参考にできるため、チーム全体の営業力強化を図れるでしょう。標準化された営業プロセスや成功パターンが、新任メンバーにも浸透しやすくなり、結果として組織全体の営業の質も向上しやすくなります。
ナレッジ共有が促進され、営業組織全体の底上げと継続的な成果向上が実現しやすくなるでしょう。
CRM・SFAツールの選定ポイント

CRMやSFAの導入を検討する際には、機能の多さや知名度だけで判断するのではなく、自社の業務課題に合った選定を行うことが重要です。
ここでは、適切なツールを選ぶための3つのポイントを紹介します。
自社の課題を明確にする
CRMとSFAは、それぞれ解決に適した課題領域が異なります。漠然とした課題認識で導入を進めると期待した効果が薄れてしまうため、最初に自社の課題を整理して導入目的を明確化することが大切です。
例えば、以下のような課題が考えられます。
- 営業活動が属人化しており、情報共有やノウハウの標準化が進んでいない
→ SFAで営業活動の可視化や案件管理機能を活用する - 顧客情報が営業・マーケティング・サポート部門でバラバラに管理され、連携不足や対応漏れが起きている
→ CRMの顧客情報の一元管理や部門横断的な情報共有機能を活用する - 見込み客の育成(リードナーチャリング)がうまく機能せず、成約率が伸びない
→ CRMのマーケティングオートメーション機能やリード管理機能を活用する
自社の課題を具体的に洗い出し、ツール導入の目的を明確に定義することで、選定基準が明確になります。
課題を解決できるツールを見つける
整理した課題に対して、必要な機能や特徴を備えたツールを選定します。
たとえば、営業活動の見える化や案件管理を重視するならSFA、顧客接点の記録やデータ活用によるマーケティング強化を図るならCRMが適しています。
ツールごとに機能や得意分野が異なるため、自社の業務フローと照らし合わせながら、要件を具体化し、合致するものを見極めていくことが重要です。
選定の際にはデモ環境やトライアルを活用し、実際の操作感や業務との適合性を事前に確認しておくと、導入後のギャップを減らせます。
現場が使いやすいかチェックする
選定時には、機能の豊富さや拡張性だけでなく、現場の担当者が日常業務で無理なく使えるかどうかを確認することも欠かせません。
操作が複雑だったり、入力の手間が多かったりすると、現場での活用が定着せず、導入効果が得られないケースもあります。営業やマーケティングなどの実際に利用する部門の担当者にも操作してもらい、使いやすさを確認しておくと安心です。
合わせて、導入後の教育支援やサポート体制についてもチェックし、長期的な運用を見据えた準備を進めることが、スムーズな定着につながります。
まとめ
CRMとSFAは、営業活動の最適化と顧客対応力の向上に貢献する重要な仕組みです。
CRMは顧客関係の強化、SFAは営業現場の生産性向上に寄与します。両者を連携させれば、相乗効果による成果向上も期待できるでしょう。ただし、選定時には機能の多さや知名度にとらわれず、自社の課題や現場の使いやすさを優先することが重要です。
そして、CRMやSFAを最大限に活用するために欠かせないのが、正確で常に最新の顧客データです。
どれだけ便利なツールを導入しても、データが不正確だったり最新のものに更新されていなかったりすると、適切な顧客理解や効果的な営業アプローチが難しくなります。
Sansanは、名刺や接点情報を正確に蓄積し、CRMやSFAにスムーズに連携が可能です。これにより、入力負荷を抑えながら高品質な顧客データを構築でき、顧客情報の最新化やアプローチタイミングの発見など、戦略的な営業活動を後押しします。

3分でわかるSansan
営業DXサービス「Sansan」について簡潔にご説明した資料です。

ライター
営業DX Handbook 編集部


