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セミナー集客を成功させる方法とは?集客媒体と成功のポイントを徹底解説
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セミナー集客方法、とくにウェビナー(Webセミナー)の集客方法は、コロナ禍以降多くのマーケティング担当者、営業担当者の重要なテーマになっています。
本記事では、オンラインでの5つの集客方法とオフラインでの3つの集客方法を解説し、その運用と成功のポイントも詳しく解説しています。
セミナー集客の効率化に欠かせないCRMの利用法についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
オンラインでのセミナー集客方法6つ

現在は、セミナーの集客は主としてWeb上(オンライン)でおこなわれます。
オンラインでの集客方法には次のようなものがあります。
1.自社サイト
自社のホームページにセミナー関連のコンテンツを入れるカテゴリーを設けて、そこに当該セミナーのランディングページ(LP)を設置し、サイト訪問者にセミナー参加を促しましょう。
LPのトップ画像に重要要素(セミナータイトル、日時、登壇者など)を配置し、本文でセミナーの趣旨や内容、参加することのメリットを伝えます。また、参加手続きに誘導するポップアップなどの設置も重要です。
サイト内のブログやニュースでも、セミナーの告知や関連コンテンツ(過去のウェビナーの報告記事など)を掲載すると、より集客につながります。
2.SNS
Facebook、X(旧Twitter)、Instagram、LINEなどの企業アカウントでも告知と募集をおこなう方法があります。
自社サイトで制作したLPのトップ画像や本文などを利用すると、効率的にページを制作できます。SNSは媒体によって利用層が異なるため、セミナーのターゲットに合ったSNSを選択するのが肝心です。
告知ページを設けるだけでなく、投稿に対してはこまめに返信して、ユーザーとのコミュニケーションを深めましょう。セミナーの登壇者、講師が有名人(インフルエンサー)なら、ハッシュタグを付けて紹介し、拡散を狙うのも有効です。
3.メール配信
メールアドレスを入手している顧客リスト、見込み客リスト、メルマガ購読者にメールで告知します。
メールでも制作したLPを活用して、セミナーの内容や参加のベネフィットを分かりやすく訴求しましょう。送信リストをセグメントし、ターゲットの属性に合わせて、より訴求力のあるキャッチフレーズを付けるなどのパーソナライズも有効です。
メール開封者には追加の情報提供をおこなうなどで、参加を促しましょう。
4.Web広告
有料のオンライン告知方法としてはWeb広告があります。
Web広告は、大きく分けてリスティング広告とディスプレイ広告の2つです。
リスティング広告
キーワード検索の結果画面に表示されるのがリスティング広告です。
セミナーのテーマに関する重要キーワードで広告することで、テーマに関心のある検索者の目にとまります。
ディスプレイ広告
GoogleやYahoo!で閲覧するサイトの広告枠に配信されるのがディスプレイ広告です。
画像や動画も表示でき、予算を決めてその枠内で配信することが可能です。
5.セミナー集客サイト
下記のような、無料で利用できる集客サイトが多数あります。集客サイトを利用することで、自社が保有するリスト外のターゲットに訴求できます。
これらのサイトは、無料セミナーの場合は無料で告知・集客できるのがメリットです。自社サイトのLP同様に、トップ画像を含めたセミナーの概要を掲載できます。
6.プレスリリース
プレスリリースを制作し、関係するメディアに送付することで、メディアが掲載してくれる可能性があります。
セミナー自体がタイムリーな話題であること、有名講師が登壇することなどをアピールすることで、掲載される確率が高くなります。有料になりますが、プレスリリースサービスを利用することもできます。プレスリリースサービスセミナーは、開催のお知らせを自社サイトに掲載するほか、各種メディアに掲載依頼をしてくれます。
オフラインでのセミナー集客方法3つ

オフラインでのセミナー集客方法には下記のようなものがあります。
1.テレアポ
既存客や見込み客に電話でセミナー参加を促す方法です。人手を要しますが、架電ターゲットを厳選することで効果が上がります。
電話によるセミナーの告知は、インサイドセールスのナーチャリングの1プロセスともなります。ただしターゲットのニーズ、セグメントに合致していないと、かえって逆効果になることもあります。
2.郵送DM
会場を設置しての大がかりなセミナーの場合には、オンライン集客と並行して、郵送DMも検討されることがあります。
郵送DMのメリットは、紙媒体ならではのデザインの工夫や詳しい告知が可能なことです。印刷費、通信費などの費用がかかるため、無料のWebセミナーの告知で利用されることは多くありません。
3.集客代行サービス
上に述べたさまざまな集客施策を代行してくれるのが集客代行サービスです。
サービス会社は、セミナーの目的やターゲットを取材して、ホームページやSNSでの告知、Web広告などのコンテンツ制作や運営、テレアポなどを代行してくれます。集客のプロの手を借りられる、社内の工数を減らせるなどのメリットがあり、初めてセミナーを開催する場合などは有効な方法です。
有料であること、社内にノウハウが蓄積されない点がデメリットです。
セミナー集客を成功させるポイント8つ

セミナーの集客を成功させるには、次のようなポイントがあります。
1.セミナーの目的・ターゲットを明確にする
まず、セミナーの目的と、その目的に合うターゲットを明確にすることが重要です。
例えば、セミナーの目的には次のようなものがあります。
- 新規リードの獲得
- リードナーチャリング
- 既存顧客へのアップセル、クロスセル
目的を定めたら、目的に沿うセミナー内容を構築するとともに、ターゲット(告知相手)を選定します。
2.余裕のあるスケジュールを組む
セミナーの開催までには、下記のようなさまざまな準備作業が必要です。
- 登壇者(ゲスト)の選定と打ち合わせ
- LP制作、集客方法の選定と実施
- セミナー中に使用する画像やグラフなどの制作
- 告知やリマインド
これらに要する時間を考慮して、余裕のあるスケジュールを組みましょう。
内容やゲストによってスケジュールは大きく変わるため、必要な期間は一概にはいえませんが、初めてのセミナーでは、トータルで2~3カ月前から余裕を持って準備を進めておくと良いでしょう。
3.訴求力のあるランディングページ(LP)を制作する
ランディングページ(LP)は、自社サイトやSNS、メール、Web広告など、すべての集客手段で必要となります。それだけに、LPのでき次第で集客が左右されると言っても過言ではありません。
LPを制作する際の注意点について以下に解説します。
ベネフィットが分かるタイトルをつける
最初にターゲットの目に入るセミナータイトルは非常に重要です。
セミナーに参加することで何が分かるのか、どんなベネフィットがあるのかを端的に示すタイトルをつけ、キャッチコピーで補足します。
良いセミナータイトルに必要な要素と言われているのが、下記の4つです。
・有用性:明日から実践できる、候補者の心を動かす採用広報、など
・緊急性:今すぐ取り組むべき介護事業の業務改善、など
・具体性:飲食店の店舗DXを成功させるための5つの秘策、など
・独自性:単独世界一周に成功したヨットマンに聞く、孤独との向き合い方、など
この4要素を念頭に、チームで複数の案を出し合って検討し、ブラッシュアップしましょう。
本文でも参加者のベネフィットを明示する
セミナー内容を知らせる本文でも、参加することで得られるベネフィットを明示することが大切です。
文字コンテンツでは得られないセミナーのベネフィットには下記のようなものがあります。
- 経験や実績のある講師から、体験に基づいた生の声が聞ける
- 一般には未公開の最新情報やノウハウが聴ける可能性がある
- 質疑応答による双方向のコミュニケーションで、理解を深めることができる
ページ等でもベネフィットがより強調されるように、本文の体裁を工夫したり、なるべくタイトルなどに含められるようにしましょう。
トップ画像に基本情報を集約する
LPのトップ画像には、下記のようなセミナーの基本情報を集約します。
- タイトル
- キャッチコピー
- 開催日時
- 登壇者(講師)
- 参加無料など、参加費について
- Webセミナーなど、開催形式について
要素が多くなるため、各要素の大小や配置に注意して、できるだけ見やすい画面にするように心がけましょう。
登壇者が有名人の場合は、写真を大きくすると集客効果が期待できます。
セミナー登壇者・講師の権威性を示す
登壇者の知名度や権威性などは、セミナー集客にもっとも影響する要素の一つです。
特定の業界内で知名度のある方、著書がある方、有名企業の方などは、より具体的に記載することで、ユーザーのセミナーへの期待値が高まるだけでなく、参加意欲を促すことができるようになります。
4.参加しやすい曜日・時間を設定する
興味・関心があっても開催日時が合わないと参加できないため、ターゲット層が参加しやすい曜日・時間を設定しましょう。
昼食タイムのam12:00~pm1:00にウェビナーを設定するのも1つの方法です。午後の一段落タイムを狙うのであればpm3:00~、終業後であればpm6:00~、帰宅後であればpm8:00~、などターゲット層が参加しやすい時間帯を選びます。
5.参加者に特典を付ける
セミナー終了後の質問受け付けや、参加者限定の個別相談、資料やアーカイブ動画の提供など、参加者限定の特典を設けると、参加の動機付けになります。
6.参加者にアンケートを取る
セミナー終了後に、参加者にアンケートを取り、その所感や満足度などを収集しましょう。
役に立った点、期待通りではなかった点などを聞くことで、次回セミナーに役立てることができます。
7.セミナー終了時に次回の予告をする
セミナーの終了時には、次回の告知を必ずおこないましょう。セミナーに参加した人は、関連するテーマへ関心度が高いため、次回のセミナーにも興味を持つ確率が高いからです。
毎回の終了時に次回セミナーを告知するオペレーションを、司会、登壇者と話し合っておきましょう。参加予約の受付も、その時点からできればベストです。
8.開催後の振り返りでPDCAを回す
セミナー開催後には、なるべく早く振り返りを実施しましょう。開催中に気づいたことも時間がたつと忘れてしまいがちで、次に生かせない可能性があるからです。
次回の開催に向け、素早くPDCAを回して改善できるように、オペレーション周りや開催中の気づきを担当者、登壇者、司会で集まって振り返るようにしましょう。振り返りの際は、参加者数、セミナー中の参加者の反応や質問、アンケートの内容などから、改善点を抽出します。
セミナー参加者が集まらない原因5つ

セミナーに参加者が集まらない原因としてよくあるのが、次の点です。
1.ターゲットやテーマが広すぎる
ターゲットやテーマを広くし過ぎると「自分事」という印象が薄れ、参加意欲がわきません。
例えば、エンジニアを採用したい人事担当者をターゲットにしたセミナーで考えてみましょう。
テーマを「中小企業のエンジニア採用のコツ」と設定するよりも、「リファラル採用で5人のエンジニアを採用した中小企業のノウハウとは?」と焦点を絞る方が、採用担当者の興味をより強く引くことができるでしょう。
2.ターゲットに響かないタイトル
上記の例のように、タイトルに数字を入れるなど、できるだけ具体的に表現することでターゲットに響きます。
セミナー集客には、まずタイトルとキャッチコピーで「自分のためにあるセミナーのようだ」「参加することで役に立つ情報が得られそうだ」と感じてもらうことが重要です。
3.参加によるベネフィットが伝わらない告知内容
タイトルのみでなく、告知の本文でも、参加することによるベネフィットを明確に伝えないと、参加の意欲がわきません。
LP本文では開催要項のみでなく、参加することで何が得られるかをできるだけ具体的に伝えましょう。
例えば、「組織に心理的安全性が必要な理由」というテーマのセミナーなら、「社員からの建設的な提案が2倍以上に増加」「マネジャー層がパワハラの指摘におびえることなくリーダーシップを発揮できる」など、実績や想定される効果を具体的に示すことが大切です。
過去のセミナーから参加者の声を掲載するのも、これから参加する人にベネフィットをイメージしてもらう上で効果的です。
登壇者や講師の経歴や実績をアピールするのも、参加意欲を強めます。
4.集客媒体がターゲットに合っていない
SNSを利用するにしても、Facebook、X、LINE、Instagramでそれぞれユーザー層が異なります。
20代、30代のビジネスパーソン向けの告知がFacebookページのみでは、多くの集客は望めません。集客サイトを利用する際も、マーケティング関連のセミナーによく使われているサイトやITエンジニア向きのセミナーが多いサイトなど、サイトによってターゲットに違いがあります。
告知する媒体を選ぶ際は、利用層がターゲットに合っているかの確認が必要です。
5.スケジュールに余裕がなく告知期間が短い
告知期間が短く、セミナーの認知度が低いと、当然ながら集客数は伸びません。
遅くてもセミナー開催日の1カ月前から告知をおこない、逆算して複数回集客の告知をおこないましょう。また、開催直前になったらリマインドをおこなうことも大切です。
CRMを活用してセミナー集客を効率化
顧客に関するさまざま情報が蓄積されているCRMを活用することで、効率的、効果的にセミナー集客をおこなえます。
セミナーの内容に合うターゲットを抽出できる
CRMを利用して、問い合わせや資料請求などの履歴から、セミナーの内容に即したセグメントでターゲットを抽出できるので、効果的なメール配信が可能です。
リマインドメールやセミナー終了後のアンケート依頼も、CRMから自動配信することが可能なので、セミナーに関する業務を大幅に効率化できます。
見込み客のスコアリングができる
CRMで個別のリードごとに、セミナー告知メールの開封、参加登録、実際の参加、開催後のアンケートへの返信など、各アクティビティをスコアリングし、今後のマーケティング活動に活用することができます。
セミナーへの申し込み・参加有無の回数や、近しいテーマのメールの開封履歴などから、個別にフォローアップをおこなうのが有効です。
リードの細かなアクティビティを共有できていれば、インサイドセールスでも個別の案内をしやすくなり、商談につながる可能性も高まるでしょう。
データ分析で施策の効果を測定できる
CRMでメール開封率や登録数、参加率などを分析できるので、セミナーの効果測定や次回の改善に生かせます。
具体的には、次のような活用法があります。
・参加者の属性分析:参加者の業種、役職、年齢などの属性を分析して、今回のテーマがどのようなペルソナにヒットしたかを評価し、次回のテーマ設定やターゲットセグメントに役立てる
・セミナーの効果測定:開封率、登録数、参加率を簡単に数値化できるとともに、参加者のセミナーに対する評価を個々の顧客にひもづけて分析・検討できる
・見込み客との関係強化:参加者への感謝メールの自動配信ができるほか、参加者の反応に応じた継続的なコミュニケーションを管理・推進できる
まとめ
セミナー集客方法のもっとも重要なポイントは、セミナーの目的とターゲットを明確にして、そこに施策を集中することです。
多くの媒体で使用するランディングページ(LP)のクオリティーも重要なポイントとなります。
セミナーの準備にかけられる時間や人材には限りがあるため、CRMなどのツールを活用して効率的に集客しましょう。
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ライター
営業DX Handbook 編集部