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営業アシスタントとは?採用するコツや営業効率化におすすめのツールも解説
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営業アシスタントとは、効率的に成果をあげるべく、事務作業を中心に営業職をサポートする職種です。
バックオフィス業務にばかり時間を取られてしまい、新規開拓や商談に十分な時間を割けていないとお悩みなら、営業アシスタントの採用をおすすめします。
そこで本記事では、営業アシスタントとは何か基本から解説するとともに、優秀な営業アシスタントを採用するコツや注意点も解説しました。
営業効率化に便利なツールも紹介するので、営業成績を効率的に上げたいとお悩みの方はぜひ参考にしてください。
営業アシスタントとは

営業アシスタントとは、文字通り営業パーソンの業務を補助する職種です。スケジュール管理をはじめ、顧客とのメール対応や議事録作成、プレゼン資料の準備など、デスクワークのみにとどまらず幅広い業務をサポートします。
また、営業アシスタントと類似した職種に営業事務がありますが、営業事務の業務は事務処理がメインです。一方営業アシスタントの場合、商談の準備や同行も含めた営業活動全体をサポートします。
営業アシスタントの業務内容
営業活動全体をサポートする営業アシスタントですが、具体的な業務内容は次の通りです。
事務作業
営業アシスタントの業務において、メインとなるのが事務作業です。具体的な業務としては次の6点が挙げられます。
- 見積書、請求書、契約書などの各種書類作成
- 営業報告書や議事録の作成
- プレゼンテーション資料の準備
- スケジュール管理
- 電話やメールの対応
- 文書管理
これらの業務を正確かつ迅速に行うことで、営業担当者が営業活動に専念できる環境を整えるのが営業アシスタントの役目です。
顧客管理
効果的な営業活動の基盤となる顧客情報の管理も、営業アシスタントの業務の一つです。具体的には、以下のような顧客管理業務を担当します。
- 顧客データベースの更新・管理
- 顧客との応対履歴の記録
- 顧客ニーズや要望の把握・共有
- 顧客満足度調査の実施・分析
- 新規見込み顧客の情報収集
上記の業務を通じて適切なフォローアップを行い、営業チーム全体で顧客情報を共有できる環境を整えます。
商談サポート
営業アシスタントの業務には、直接的な営業活動が含まれることもあります。なかでも、次にあげるような商談サポート業務を行うことがメインとなるでしょう。
- 商談の日程調整とアポイント取得
- 商談に必要な資料の準備
- 商談への同行と議事録作成
- プレゼンテーションの補助
- 商談後のフォローアップ対応
商談に関する周辺業務を担うことで、営業担当者の商談をスムーズに進行させ、成約率の向上につなげます。
受発注管理
営業活動の成果である受注から、商品やサービスの提供までのプロセスも、営業アシスタントがサポートします。具体的な業務内容は次の通りです。
- 受注情報の管理・入力
- 在庫確認
- 発注
- 納期管理
- 返品や交換への対応
- 売上データの集計・分析
これらの業務を通じて、顧客満足度の向上や企業の売上管理を支えるのが営業アシスタントです。
営業アシスタントに必要なスキル

営業アシスタントに必要なスキルはさまざまですが、基本的には次の4つがあげられます。
1.コミュニケーション能力
営業アシスタントにとって、コミュニケーション能力は欠かせないスキルです。
営業ではチームワークが肝要となるため、円滑にコミュニケーションを取れるかどうかが成果に直結します。
例えば、顧客や取引先と電話やメールでやり取りする際には、相手の要望を正確に理解し、適切に対応しなければなりません。
また、社内の営業担当者や他部署と連携する場合も、情報を的確に伝達することで、営業活動をスムーズに進められます。
商談に同行する可能性もあることを考慮しても、より一層コミュニケーション能力は必須でしょう。
2.柔軟な対応力
営業アシスタントは、見積書や請求書、契約書などの書類作成業務をはじめ、アポイントメントの獲得、場合によっては商談同行まで行う職種であるため、柔軟な対応力が必要となります。
営業活動では、予期せぬ状況変化やクレーム対応など、臨機応変な対応を求められる場面が少なくありません。
その際、マニュアル通りの対応しかできなければ、顧客の満足度を高めることは難しいため、状況に合わせて柔軟に対応することが重要です。
例えば、顧客から急な要望を伝えられた場合、営業担当者と連携しつつ、できる限り要望に応える必要があります。クレーム対応においても、顧客の立場に立って誠実に向き合い、代替案や解決策を提案するのが効果的です。
このように、営業アシスタントには、状況に応じて臨機応変に動ける柔軟性が求められます。
3.ビジネスマナー
営業アシスタントは、顧客や取引先との接点となる機会が多いため、ビジネスマナーが欠かせません。
例えば、電話応対の際の言葉遣いや、メールの書き方、名刺交換の仕方など、基本的なマナーは必須です。訪問時の服装や身だしなみにも気を配り、好感を持たれるよう心がけましょう。
ビジネスマナーを守ることは、営業の成果にも影響を及ぼします。営業アシスタントの仕事ぶりが、会社の印象を左右しかねないからです。丁寧で誠実な対応は、顧客からの信頼につながります。反対に、不適切な言動は会社のイメージを損ねる恐れがあるため、細心の注意を払わなければなりません。
営業アシスタントを新たに採用する場合は、プロとしての自覚を持ち、ビジネスマナーを徹底できる人を探しましょう。
4.PCスキル
営業アシスタントの業務では、資料作成や書類管理、データ入力、メールでの応対などの事務作業も多いため、PCスキルも必要です。顧客管理や商談管理、データ分析などを行うためにも、基本的なタイピングスキルがあるといいでしょう。
ExcelやWord、PowerPointなど、基本的なソフトウェアの扱いに慣れているかどうかも重要です。
営業アシスタントを採用するメリット
営業アシスタントを採用することでどのようなメリットがあるのか、主な2点を解説します。
1.生産性アップ
営業アシスタントを採用すれば、営業に関する事務作業や資料作成、顧客リスト作成などを任せることができます。そのため、営業パーソンは商談や訪問といったコア業務に全力で集中でき、生産性アップへとつなげられるでしょう。
営業アシスタントとしての豊富な経験・スキルのある人材であれば、事務処理のスピードも速く、レベルの高い提案資料の作成にも期待できます。
営業プロセス全体の効率を向上させ、より多くの案件を処理したいとお悩みなら、営業アシスタントの採用はおすすめです。
2.残業時間の削減
営業アシスタントが事務作業や書類作成などを担うことで、営業パーソンの業務負担が減り、結果的に残業時間の削減も実現できます。
また、時期によって繁閑の差が激しく、繁忙期には残業が多くなってしまうとお悩みの場合も、営業アシスタントによるサポートが効果的です。
担当者だけでは対応しきれない点を、営業アシスタントと分業することで、残業時間を減らすことができるでしょう。
営業アシスタントを採用する際の注意点

営業アシスタントを採用する場合は、次の2点に注意が必要です。
1.OJTの内容を事前に設定する
営業アシスタントに行うOJTの内容を設定しておくことで、担当者によってOJT内容に差が生じ、スキルの習得が漏れるといったリスクを抑えられます。そのため、営業アシスタントを採用する際には、OJTの内容を決めておくことが重要です。
OJTの内容を決めるためにも、営業アシスタントに依頼したい業務を前もって洗い出し、どのような知識やスキルが求められるか整理しておきましょう。書類作成、提案資料の作成、スケジュール管理や顧客対応など、業務別に洗い出しておくとスムーズです。
2.役割や目標設定を適切に行う
営業アシスタントを採用する際には、具体的な役割や目標も設定しておきましょう。この点を曖昧にしてしまうと、営業アシスタントとは名ばかりの雑用係になってしまいます。また、目標が明確でなければ、モチベーションを維持することが困難になります。
営業部門における目標を考慮しながら、定量的・定性的目標をどちらも設定し、どのような役割・成果を求めるのかを決めておきましょう。
適切な評価・フィードバックまで行えば、モチベーション向上や新たな目標設定に役立ちます。
営業効率化には営業支援ツールもおすすめ
営業アシスタントを採用するのはコスト的にも難しいとお悩みの場合、営業支援に役立つデジタルツールを導入することをおすすめします。営業支援ツールには、MAツールやSFA、CRM、名刺管理ツールなどがあり、それぞれの違いは以下の通りです。
- MA(マーケティングオートメーション)ツール
メール配信やWebサイトにおけるユーザーの行動分析、LP制作、リード管理などを自動化し、見込み顧客の獲得・育成をサポートするツールです。
- SFA(営業支援システム)
顧客管理や案件管理、商談管理などの機能を通じて、営業に必要なデータを一元管理できます。データ分析やレポート作成も自動化可能です。
- CRM(顧客管理システム)
顧客管理や案件管理、応対管理などを行えるツールで、SFAと似ていますが、カスタマーサポートや関係強化の側面も強いツールです。
- 名刺管理ツール
名刺情報のスキャン、データ化、一元管理を実現するツールです。上記のツールと連携して使えることも少なくありません。
上記の通り、営業における業務自動化・効率化に役立つのが、営業支援ツールです。
営業アシスタントと営業支援ツールの違い
営業アシスタントと営業支援ツールの違いについて、柔軟性・コスト・スケーラビリティ・分析力の4項目で比較しました。
項目 | 営業アシスタント | 営業支援ツール |
---|---|---|
柔軟性 | ・状況に応じて対応できる | ・柔軟性が高く、ニーズに応じてカスタマイズできる |
コスト | ・雇用コストや教育コストがかかる | ・初期費用や運用コストがかかる |
スケーラビリティ | ・組織の構造によりスケールが限定される | ・企業の成長に応じてスケールアップできる |
分析力 | ・人間の判断によるため、分析力には限界がある | ・データ分析やレポーティングを自動化できる |
営業アシスタントは、柔軟性やコミュニケーションスキルを活用し、状況に応じて対応できる点が特徴です。営業担当者や顧客の細かなニーズをくむことで、営業活動が円滑に進むようサポートします。
しかし、営業アシスタントの能力に左右される部分が多く、雇用コストがかかり、教育に時間もかかるなど、懸念点もゼロではありません。
一方、MAツールやSFA、CRMといった営業支援ツールは、製品によってはニーズに応じてカスタマイズできるだけでなく、かかるのは初期費用や月額料金のみです。
データの一元管理や分析、レポート作成などまで自動化でき、業務効率化へ大いに貢献するでしょう。
営業アシスタントと営業支援ツールはどちらがおすすめか
営業の効率化やリソース不足解消のためには、営業アシスタントの採用、営業支援ツールの導入のどちらがおすすめなのでしょうか。営業アシスタントがおすすめの会社と、営業支援ツールの導入がおすすめの会社の特徴を紹介します。
営業アシスタントがおすすめの会社
次の2点に当てはまる場合、営業アシスタントの採用がおすすめです。
- 顧客との商談、コミュニケーションに関するサポートを重視している
- 営業プロセスが複雑で、営業支援ツールでは対応が難しい
営業チーム自体が小規模で、営業パーソンや営業事務の人員がそもそも足りていないとお悩みの場合、営業アシスタントによるサポートが適切です。事務処理ばかりに追われ、コア業務に時間を割けないことが課題となっているなら、営業アシスタントの採用を検討してもよいかもしれません。
独自の営業プロセスを構築しており、ツールによる自動化は難しい場合も、営業アシスタントの採用がおすすめです。
営業支援ツールがおすすめの会社
次の4点のいずれかに該当する場合、営業支援ツールの導入がおすすめといえます。
- 大規模な営業チームを構築しており、データの一元管理ができていない
- 属人化を防止するべく、営業プロセスの標準化・効率化を進めたい
- データ分析を徹底し、データに基づいた戦略立案を行いたい
- コストを抑えながらも生産性を上げたい
営業チームの規模が大きくなればなるほど、データの一元管理は困難になります。そのため、データの集約・共有・管理を効率化するためにも、営業支援ツールが必要となるでしょう。
また、営業の属人化リスクを抑えるためには、営業プロセスの標準化や効率化が欠かせません。営業支援ツールでデータを管理し、知見やスキルを蓄積していくことが重要です。
クラウドシステムであれば初期費用・月額費用ともに比較的リーズナブルなので、コストを抑えつつ生産性をアップしたい場合にも最適といえます。
まとめ
営業チームの人員が不足している、営業パーソンがコア業務に時間を割けないとお悩みの場合、営業アシスタントを採用する必要があります。しかし、雇用や教育にかかるコストを考慮すると、採用するのは簡単ではありません。
営業アシスタントを採用せずとも、営業の効率化や生産性アップを実現するためには、営業支援ツールの導入が効果的です。MAツールやSFA、CRMなどのどれを導入するべきかお困りなら、営業DXツール「Sansan」をおすすめします。
名刺情報やメールのやりとりまでデータ化し、社内の人脈ネットワークを可視化することで、商談へとスムーズにつなげることが可能です。
Sansanについて詳しく知りたい方は、ぜひ資料をダウンロードしてみてください。

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ライター
営業DX Handbook 編集部