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ニューノーマルでさらに注目が集まる顧客管理。名刺管理システムとの連携でその価値はさらに高まる

ニューノーマルでさらに注目が集まる顧客管理。名刺管理システムとの連携でその価値はさらに高まる

※本記事は2022年7月に作成されました。掲載されている内容は作成時点の情報です。


新型コロナウイルス感染症拡大の影響で増えたオンライン施策など、顧客情報を得るチャネルが増えることで、顧客情報の管理方法にも変化が求められます。この記事では、顧客情報とは何か、また、管理に生じがちな課題から、それらを解決するために役立つシステムを導入する際に注意すべきポイントまでを解説します。

顧客管理とは?

顧客管理とは、その名の通り「顧客を管理する」ことです。顧客の情報を収集し管理することは、満足度の高い商品やサービスを提供することに繋がるため必要不可欠です。顧客管理そのものは古くから行われていたようで、江戸時代には顧客の情報をまとめた帳簿が商家の間で記されていたようです。

近年では複雑化したビジネスの流れに付いていくために、デジタル技術を用いた顧客管理システムが導入されることが増えています。IT技術の進歩はもちろん、デジタル端末の普及も関係しているのでしょう。BtoB、BtoCマーケティングのどちらにおいても、このようなシステムは効率化やデータ収集を瞬時に行い、分析によって売り上げ拡大につなげる上で役立つものとなっています。

顧客情報を獲得する チャネルも変わってきている

新型コロナウイルスの影響で、顧客情報を得るチャネルにも変化が出てきています。Sansanの調査によると、緊急事態宣言の発出前と比べて、オンライン商談の頻度は2.5倍増加し、名刺交換枚数は3割程減少していることがわかりました。業務のオンライン化が促進され、顧客との接点もオンラインが中心になりつつあります。

【参考】Sansan、コロナ禍における企業の商談・人脈・顧客データに関する調査を実施~オンラインシフトに伴う名刺交換減少が引き起こす1企業当たりの平均経済損失額は年間約21.5億円~ - Sansan株式会社

営業だけでなく、マーケティングに関してもオンライン化が進んでいます。例えば、オフラインの展示会やイベントの代わりに増えているのが、「ウェビナー」といったオンライン上で行われるセミナーやイベントです。ウイルスの影響を受けずに顧客とコミュニケーションが取れるので、新型コロナウイルスが流行している中でマーケティング施策として積極的に活用する企業が増えています。

一方で、オフラインの展示会やイベントが開催できなくなったことで、紙で名刺交換を行い、参加者の情報を得る機会も激減しています。

Sansanの調査によれば、名刺交換枚数が減ったことによる100名規模の企業の平均経済損失額は年間21.5億円にも上るといいます。ここから、オフラインで得た顧客情報だけではなく、オンラインで得た情報もマーケティングの重要な武器となるため、しっかりと管理して活用していかなければならないことがわかります。

こうした顧客情報を得るチャネルが増えているために、紙や表計算ソフトといった従来の管理方法では、入力の時間が増えて負担となる、管理が追いつかないなどの課題が発生しうるでしょう。オフライン・オンライン両方のチャネルで得た顧客情報を適切に管理することが重要となっています。

顧客と良好な関係を築くためのポイント

顧客管理システムを用いる上で大切なのは、顧客との関係を良好にすることです。そのために押さえるべきポイントを理解しておきましょう。継続的な顧客との関係は、安定した売上にも繋げることができるからです。

顧客への十分な理解

顧客から徹底したヒアリングを行うことによって、こちらから理解しようと努めることが大切です。特にBtoBビジネスの場合は顧客の名前や連絡先、仕事内容だけではなく、企業理念やポリシーなども把握しておくとよいでしょう。BtoCビジネスの場合は、顧客である消費者の性別や年齢層、地域などの情報を収集することが必要です。

顧客のニーズに応える

顧客を深く理解することで、どのような商品やサービスを求めているのかが明白になります。そのニーズに応えられるよう、顧客がうまく言語化で ない深層部分の課題を汲み取ることが重要です。顧客の視点で考えて解決策となるような提案ができるように、日頃からよく相手の話を聞くことが求められます。

継続的にコミュニケーションをとる

成約が終われば関係性も終わりというものではありません。成約はゴールではなく、これから続く関係性の始まりだと考えます。商品やサービスについての問題点や不満点がないかヒアリングし、よりよいものを提供できるようにバージョンアップしていきます。

関連リンク:顧客分析をする上で、BtoB企業に必要なデータベース構築

表計算ソフトによる顧客管理で発生しがちな問題

しかし、現状では顧客情報を表計算ソフトで管理している担当者も多いです。表計算ソフトは広く一般的に使われており、なおかつ使い方にも慣れているからでしょう。 しかしながら、表計算ソフトによる情報管理にはいくつかの問題があります。  

  •  名刺情報を手作業で入力するため、電子データ化に工数がかかる
  • 顧客情報に誤記入があっても、訂正されずリスト化される可能性もある
  • 部署や担当者ごとにデータを管理するため、情報の重複や散在が見られる上にフォーマットが統一されていないこともある
  • オンライン化に伴うチャネルの増加で、表計算ソフトでの管理が追いつかなくなっている
  • リスト化されている情報の更新が難しい    

原因は顧客情報の管理が自動化されていないこと

前述のような問題は顧客情報を手動でデータ化し、さらにそのデータ管理が適切に行えていないことで引き起こされます。これに対して、顧客管理システムの導入と、その運用の工数を最小化するために名刺管理のシステムを整備することで解決することができます。

顧客情報の主な管理方法

顧客管理いとってもいってもさまざまなツールやシステムがあります。代表的なものを紹介するが、それぞれメリットや性質が異なるため目的に合わせた導入を検討しましょう。

・Microsoft Excel
広く利用されている表計算ソフト。データベースとして顧客を管理するのに優れています。低コストなうえに導入のハードルが低く、操作に慣れている人が多いことも メリットです。管理する数が少ない、データをグラフ化する必要があるなどの場合も役立つでしょう。デメリットとしてデータ量が増えると動作が重くなることなどが挙げられます。

・CRMシステム
CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、本来は顧客と信頼関係を築くことを目的とした手法のことですが、近年では顧客情報を管理するためのITツールとしてCRMシステムも利用されています。CRMシステムのメリットは顧客管理を社内で一元化できることと、顧客のニーズを正確に把握できることです。デメリットとして導入・運用にコストがかかる、既存データを移行するのに手間がかかるなどが挙げられます。

・SFA
SFAとは「Sales Force Automation」の略で、企業の営業活動を支援するツールです。営業に関する業務を自動化し効率化のアシストをしてくれます。CRMとは異なり、商談や案件ごとの情報の管理に適しています。営業先の情報を、社内でオープンにして管理することによって属人化を防ぎます。デメリットとして導入・運用にコストがかかる、顧客情報が少ないと効果が表れにくいなどが挙げられます。

・MA
MAとは「Marketing Automation」の略で、自社サイトのアクセス解析などのマーケティングに関するさまざまな業務を自動化するシステムのことです。主に見込み客(リード)を獲得するために用いられることが多いです。マーケティング部門との連携が取りやすいというメリットがあります。その一方で、効果的な顧客管理にはCRMシステムとの連携が必要で導入コストがかかることなどがデメリットです。

無料版と有料版の違い

気軽に試用、利用できる無料版も魅力的ですが、長期間にわたり本格的に使うのであれば、有料版の導入を勧めます。有料版では無料版と異なり機能制限がないのはもちろんのこと、コンサルティングやサポート機能が充実しており 、高度なセキュリティ機能が搭載されています。

顧客管理システムを導入するメリット

顧客管理システムを導入することで 、膨大な情報を分析しマーケティングに活かすこともできます。効率化に役立つのはもちろんですが、新しい商品開発にも大きな力となるでしょう 。 導入による具体的なメリットを四つ紹介します。

作業効率の向上

顧客管理システムを使えば、膨大なデータの中から資料を見つけたい場合でも、一つのシステムの中から検索することができます。複数のデータを開いて確認する手間が省けるため、作業効率のアップに大きく役立ちます。

情報の共有が簡単

チームで作業していても同じファイルを同時に開いて編集、閲覧できるため情報共有がスムーズに行えます。誰かがデータを書き換えてもリアルタイムで反映されるため、データのバージョンが異なることによる齟齬も発生しません。営業部門とマーケティング部門など、所属を超えたデータ共有も可能です。それぞれの部門の方針や情報を共有することで、顧客へのアプローチも最適化されます。

情報分析によるマーケティング

顧客全体の傾向を分析することができ、分析結果から新しいターゲットに向けた戦略を立てられます。自社サイトへの流入経路から、似た傾向を持つ顧客にアピールする方法を考えることで新たな客層を獲得する手助けになります。顧客の傾向を把握するのはマーケティングの鍵です。

顧客にフォーカスを当てる

システムと連携することで詳細な顧客情報を掴み、ニーズに合わせた商品展開も可能です。営業だけではフォローできなかった部分も、他部署と連携してアプローチできます。この連携は新規顧客の開拓以外にも、既存の顧客との安定した関係を維持する上でも助けになるでしょう。

また、商品を売り込みたいときに一斉に同じ内容のダイレクトメールを送信したとしても、全員がその内容に興味を持つことはありません。しかし、顧客管理システムを使えば顧客ごとに最適なマーケティング施策を立てることができ、効果的なアプローチが可能になります。このような方法は、広告や宣伝の無駄を避けられるためコスト削減に繋がります。

CRMと名刺管理システム導入で、手間がかからない顧客情報の管理を実現

このようなシステムの導入で、社内の情報を一元的に管理し、さらに顧客との接点情報も合わせて管理できます。それによってマーケティング施策の効果最大化や、顧客満足度の向上など、さまざまなメリットが得られます。

CRMシステム導入までの流れ

CRMシステムは一般的には以下の流れで導入されます。

1.     自社の課題の洗い出し
2.     導入する目的や目標などを策定
3.     現場社員との連携ポイントの定義
4.     サービス・機能選定

システムの導入で大事なのは、目的や課題を明確化させることと、継続的に使っていけるかどうかです。システムを使うのは現場の社員であることが多いため、本当に現場の社員にとって必要なのか、継続的に使っていけるのかを冷静に考えてから導入を決めなければなりません。導入した結果、社員の負担になってしまい、逆に生産性が落ちるということはあってはならないからです。

CRMシステムを選ぶ時のポイント

ポイント1 現場の社員が使いこなせるか
いくら高機能でハイスペックなシステムであっても、社員が使いこなせなければ導入した意味がありません。顧客情報を扱う営業スタッフやマーケティングスタッフが、負担を感じないようなシステムを選定しましょう。

ポイント2 組織内の課題を解決できるか
システムは、今ある営業上の課題を解決するために導入するものです。「流行っているから」「なんとなく生産性が上がりそうだから」といった曖昧な動機で導入してしまうと成果が上がりにくいため、どんな課題があるかをしっかりと洗い出すことが重要です。そして、洗い出した課題を解決できるシステムを選ぶべきです。

ポイント3 料金体系
コスト面では無料版が有利ですが、無料の場合は、機能や利用できる人数などが制限されていることが多いです。本格的に導入したいのであれば有料版を検討するべきです。その際には、導入コストがいくらかかるかだけでなく、不要な機能を削減してコストを低減できるかもポイントになります。

ポイント4 サポート体制
新システムが導入されると、慣れないうちは使い方がわからなかったりトラブルが発生したりする可能性もあるため、システム運営会社からどれくらいサポートが受けられるかも選ぶ際のポイントです。有償サポートを受けるならコストがいくらかかるのか、などを検討する必要があります。

ポイント5 外部機能との連携
導入しようとしているシステムが、自社内で使っている他のシステムと連携できるかも選ぶ際の大きなポイントです。APIなどを用いて連携ができない場合、データの連携にもコストが必要となり、CRMシステムの力を十分に引き出すことができません。

特に、CRMシステムは名刺管理システムと連携できるように選ぶべきです。連携できていない場合、顧客の属性に変更が生じた際に、名刺管理システム内のデータは最新の情報に更新されているのにも関わらず、CRMシステムのデータは更新されていない場合、データの不整合が起こることもあるでしょう。

整合性が取れていないと、CRMシステム側のデータの信頼性が下がり、活用されなくなってしまうだけでなく、営業現場ではどちらが適切な情報か調べなければならなくなります。データは顧客の個人情報でもあるので、簡単に正確な情報を調べることも難しく、結局どちらのシステムも現場から敬遠されてしまう恐れもあります。

また、マーケティングの現場ではせっかくコストをかけて打ったメルマガやDMなどの施策が、顧客情報が正しくないために宛先不明で不達となる、部署異動しているのに前任の業務に関する内容を送ってしまい効果が得られない可能性もあります。

したがって、顧客管理システムと同時に名刺管理システムの導入も合わせて検討すべきです。 名刺管理システムは自動での名刺情報のデータ化や、名刺情報入力の工数削減、入力ミスの防止などのメリットがあります。そして顧客管理システムと名刺管理システムの連携で、名刺情報をデータ化した際に顧客管理システム内の情報が自動的に更新され、正確で最新の状態にできます。

数ある名刺管理ツールのなかでも、営業DXサービス「Sansan」がおすすめです。上記のベネフィットに加えて、名刺情報の管理を通したコラボレーションの活性化、コンプライアンスの強化など多くの機能が提供されています。他にも多くの機能の紹介や事例紹介も載せているため、公式サイトからぜひチェックしてみて下さい。

顧客情報は集めるだけでなく、活用する

Sansanの調査によれば、新型コロナウイルスが流行する中でも顧客情報の蓄積・活用・管理の意識が高い企業は、一年後の業績見通しが明るいという調査結果が出ています。情報はただ蓄積するだけではなく、活用することが大切です。詳しい統計データや具体的に顧客情報を活用するための方法をご紹介します。

顧客管理システムの活用事例

実際にSansan顧客管理システムが、どのように活用されているのか事例を紹介します。導入前に抱えていた課題や、デジタル技術を用いた改善結果に注目しましょう。効率化することで、確実に業務成果もアップしていることがわかります。

株式会社東急コミュニティー

総合不動産管理のリーディングカンパニーである東急コミュニティーは、柔軟な働き方ができる就労環境の整備に力を入れていることで知られ、総務省が公表する「テレワーク先駆者百選」にも選出されています。働き方改革、そしてリモートワークの推進を目的に導入しました。

【参考】平成30年度「テレワーク先駆者百選」決定企業等一覧(PDF) – 総務省

 課題
・必要な名刺をすばやく素早く見つけることが困難
・外出中の社員からの非効率な方法による名刺情報の確認
・リモートワーク時のコミュニケーションと情報共有

 取り組んだ結果・成果
・さまざまな業務にかかる時間や手間が大幅に削減
・人脈の可視化によって、組織的な営業活動が可能に
・名刺情報をさまざまな用途に活用
・リモートワークの実践による生産性の向上

【参考】株式会社東急コミュニティー - sansan

エレコム株式会社

デジタル機器関連製品開発のリーディングカンパニーであるエレコム。同社では、BtoB事業の拡大にともない 、名刺交換を起点とした営業ワークフローの構築を進め、グループ会社を含めた全社での人脈共有を図っていますが、その中で名刺管理に対して課題を感じていました。

 課題
・名刺管理が属人的で人脈の管理ができていなかった    
・名刺のデータ化からアプローチまでにタイムラグがあった    
・SFA内に登録された情報が不正確だった

  取り組んだ結果・成果
・月1000時間分の顧客情報検索に関する業務が効率化
・さまざまな企業情報が付与され、SFAの情報がリッチになった
・営業戦略の立案やデータ分析が可能になった
・高確度のターゲティングで、受注率が20%から35%に向上

【参考】エレコム株式会社 - sansan

ニューノーマル時代に見直したい顧客情報の管理方法

オンライン化にともない顧客情報の管理方法にも変化が求められているおり、顧客管理システムと名刺管理システム導入にはこの状況に対する大きなベネフィットがあります。ニューノーマル時代においては従来の顧客情報の管理方法では対応できなくなっており、システム化された顧客管理手法を元にしたマーケティング戦略が必要です。

その際には、上で解説した導入のポイントに基づいて自社に合ったシステムを選ぶ必要があります。具体的には、従業員が使いこなせるか、課題を解決できるか、料金体系、外部機能との連携、サポート体制の五つです。特に顧客管理システムと名刺管理システムの連携は非常に重要であるため、導入の際には重視しなければなりません。顧客情報は蓄積するだけではなく、管理して活用することが大事です。ぜひこの機会に、顧客情報の活用方法を見直してみてはいかがでしょうか。

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営業DX Handbook 編集部

ライター

営業DX Handbook 編集部

Sansanが運営する「営業DX Handbook」の編集部です。DX推進や営業戦略、マーケティングノウハウなど、営業・マーケティング課題の解決に導く情報をお届けします。