- ビジネス全般
展示会で名刺交換するコツは?商談につなげるポイントも詳しく解説
公開日:
更新日:
展示会での名刺交換は、有望リードを獲得できる大きなチャンスです。
展示会に足を運ぶ企業は、自社の事業に具体的な課題を抱えているか、具体的ではないまでも事業の発展や効率化のための新しい情報を求めています。
この記事では、展示会でできるだけ多く名刺交換をするコツと、獲得した名刺を商談に結びつけるための活用法を解説します。ぜひ参考にしてください。
展示会での名刺交換の目的
展示会での名刺交換には次のような目的があります。
- 有望な見込み客の獲得
- 名刺交換や会話を通じて良好なファーストコンタクトをとる
- 顧客から自発的なアクションを促す
有望な見込み客の獲得
展示会での名刺交換の第一の目的は、見込み客(リード)の獲得です。展示会で獲得した名刺は、有望な見込み客としてナーチャリングプロセスに乗せる企業の基本情報になります。
例えば、大規模な業界展示会では、1日あたり数百から数千の来場者が見込まれるでしょう。これは通常の営業活動では得られない規模の接触機会となります。
展示会に足を運ぶ企業は、なんらかの業務課題を抱えており、それを解決する方法を求めているといえます。そのような企業との名刺交換は、商談、売り上げにつながる有望な見込み顧客となる可能性があります。
名刺交換や会話を通じて良好なファーストコンタクトをとる
展示会での名刺交換は、ファーストコンタクトで相手に良い印象を与える、あるいは自社の製品やサービスに興味を持ってもらうきっかけになります。
オフィスでの名刺交換に比べて、展示会では設営したブースで、自社製品やサービスを視覚的に、かつコンパクトに説明することができます。
目立つ位置にブースを出展したり、ノベルティやブースの装飾で興味を持って立ち止まってもらえると、そこから会話にもつながりやすくなるでしょう、
顧客から自発的なアクションを促す
展示会で交換して相手の手元に残った名刺は、顧客側からアクションを起こし、コンタクトを取ろうとしたときの情報源になります。
特に展示会では何らかの課題を持っている場合や、その解決策を探しているケースがほとんどです。名刺交換でサービスやプロダクトの良い印象を与えられると、後日顧客自らコンタクトを取ってもらえるケースもあります。
そのため、名刺交換を積極的におこない新しい顧客との接点を作ることが重要です。
展示会で名刺交換を断られないコツ
展示会はイベント会場なので、通常のビジネスシーンとは雰囲気や来場者のスタンスが異なります。
展示会での名刺交換を断られないコツは、以下の2点です。
- 名刺交換がスムーズなタイミングを狙う
- 展示会ならではの名刺交換マナーでアプローチする
名刺交換がスムーズなタイミングを狙う
とにかく自社の名刺を渡したい、相手の名刺(情報)が欲しいという姿勢では断られることがあります。
名刺交換のリクエストは声掛けの直後ではなく、会話の中で相手のニーズと自社製品のマッチポイントを探し、適切なタイミングで切り出しましょう。
名刺交換がスムーズなタイミングは次の3つです。
- 相手から質問が出たとき
- 相手が自社のことを語り始めたとき
- ノベルティやサンプルを渡すとき
1.相手から質問が出たとき
会話の中で相手から何か質問が出たときは、名刺交換のチャンスです。
質問に関する資料を渡しながら名刺を差し出せば、スムーズに名刺交換できます。そのタイミングでブースに設けた商談席を利用するなど、着席を促すのも良いでしょう。
もちろん、声掛け前に相手から資料が欲しいといわれたときも、絶好のチャンスです。
このような機会を作るためには、事前に来場者にどんな呼びかけをするのか、例えば以下のようなスクリプトを決めておくと良いでしょう。
- あいさつ:「お立ち寄りいただき、ありがとうございます。○○株式会社の△△と申します。」
- 前提確認:「弊社○○という課題の解決ソリューションを提供しているのですが、○○様はこういったことにご興味お持ちでしたか?」
- ニーズ確認:「御社ではどういった課題をお持ちなのですか?」
- 製品説明:「その課題に対して、弊社の□□製品が効果的です。具体的には...」
- クロージング:「ここで長々とお話しするのもご迷惑だと存じますので、後日詳しくお話させていただいてもよろしいでしょうか?」
スクリプトが決まったら、展示会前にロールプレイングをしておくことをおすすめします。
2.相手が自社のことを語り始めたとき
ブースを訪れた客が自社について語り始めたときは、展示された商品に何らかのニーズを感じたときであり、名刺交換を切り出すチャンスです。
まず相手の話をよく聞いたうえで、自社製品・サービスとのマッチポイントを指摘しつつ、名刺交換を求めましょう。
3.ノベルティやサンプルを渡すとき
展示会用のノベルティや部品サンプルなどを用意しているときは、相手がそれを受け取ったときに名刺交換を求めると、断りにくくなります。
とはいえ、名刺と交換に渡すという態度では露骨なので、サンプルの説明などの会話を挟んでからリクエストしましょう。
展示会ならではの名刺交換マナーでアプローチする
展示会ではさまざまな立場の来場者がいることから、マナーには十分に気を配ることが大切です。
来場者数やブース内に人が多い場合も、一人ひとりとの名刺交換が雑になってしまわないように注意しましょう。特に名刺獲得数などを目標にしていると、一人あたりにかける時間や話の質にムラが出てしまうことも少なくありません。
特に名刺交換の際は、ここがタイミングだと思ったとき、モタモタせずに素早く差し出し「名刺交換させてください」と言い切りましょう。
名刺は名刺入れではなく、シャツの胸ポケットなどに裸で入れておくと、スムーズに差し出せます。
展示会の名刺交換で注意すべきポイント
展示会は、自分にとっても相手にとっても多くの名刺が行き交う場です。このような場での名刺交換では、次の点に注意しましょう。
- 自社の名刺を印象づける
- 名刺の裏面を活用する
- 会話の内容を気づいた点をもらった名刺にメモする
自社の名刺を印象づける
展示会では、相手も複数のブースで名刺交換しているため、自社の名刺を印象づける工夫が大切です。
名刺に書かれた情報から話題を拾い、会話につなげるなどで自社の名刺を印象づけ、相手が後で名刺を見たときに自社ブースを思い出してくれるようにしましょう。
名刺の裏面を活用する
名刺から相手の興味を引く話題を拾うには、名刺裏面も重要です。
表面は、社名や住所、所属部署や氏名などの基本情報が中心となるため、他社の名刺との差別化が図りにくいので、裏面の活用を考えましょう。
裏面に記載する内容には、事業案内、メインの商品・サービスのセールスポイント、企業理念やビジョン、などさまざまなものがあります。裏面の内容から展示会での会話を拾うことで、名刺を印象づけることが可能です。
会話の内容をもらった名刺にメモする
名刺交換の後は印象が薄れないうちに、交換の際の会話で相手が興味を示したことなどをメモしておきましょう。
相手や会話の内容を思い出すためのメモなので、そのフックになるキーワードを書いておきます。相手の身体的な特徴でもOKです。
メモがあれば、名刺をデータ化する際に見込み客のランク付けやナーチャリングのヒントになります。
展示会でもらった名刺の活用法
展示会でもらった名刺を活用するには、次のようなポイントがあります。
- 活用のための準備作業をおこなう
- 名刺をデータ化して整理する
- 優先順位を付けて商談のプロセスに乗せる
活用のための準備作業をおこなう
展示会でもらった名刺を活用するために、下記の作業をおこないましょう。
- 他の機会にもらった名刺と混同しないように区別する
- 明らかにリードになりそうもない名刺を分けておく(ただしすぐには捨てない)
- 名刺のメモを見ながら、思い出した点を追記しておく
これらの作業は、名刺をデータ化する前の準備作業になります。
なぜなら、展示会で獲得した名刺を整理しておかないと後日メンバーに正確な情報共有ができず、適切なフォローアップまでに時間がかかってしまうからです。
例えば、以下のようなケースにならないように注意しなければなりません。
- 重要な商談の直前に相手の連絡先が見つからず、確認の連絡ができない
- 名刺の更新情報を見落とし、退職した担当者に連絡してしまう
- 他部署との情報共有が遅れ、同じ顧客に複数の営業担当者がアプローチしてしまう
- 大量の名刺を持ち運ぶ必要があり、外出先での柔軟な対応が困難になる
これらは展示会後の名刺管理が不足していた場合によくあるケースです。名刺の管理方法もアナログで可能な部分はありますが、デジタル管理を活用して煩雑にならないように事前に準備することが大切です。
名刺をデータ化して整理する
名刺はそのままの形では、チーム内での情報共有に不便で、マーケティング部門やインサイドセールス部門との共有もできません。データ化してCRM、SFAなどで活用できる形にしましょう。
展示会後の名刺管理をエクセルでおこなったり、後日代行業者に依頼して名刺データを取り入れるケースも見受けられます。しかし、そうすると展示会で好感触だった方との商談につなげたり、フォローアップするまでに時間がかかってしまいます。
そのため、展示会で獲得した名刺は管理ツールを利用し、データ化して整理するのがおすすめです。
名刺管理ツールSansanを利用すると、名刺情報をいちいち手入力しなくても、高性能のスキャン機能でデータ化することができます。
展示会でもらった名刺をデータ化する際は、イベントごとのタグ付けを忘れずにおこなうことが重要です。
優先順位を付けて商談のプロセスに乗せる
展示会で獲得した名刺をデータ化する際は、名刺にメモした印象や気づきもデータに加え、アプローチの優先順位を付けて、ナーチャリングのプロセスに乗せることが重要です。
展示会でのコンタクトの印象から、素早いアプローチが必要と判断される見込み客にはとくに注意して、適切なアプローチ手段を検討しましょう。
とくに優先順位の高い顧客は、ナーチャリングではなく商談のアポを取りに行くプロセスになる場合もあります。
展示会でのアンケートと名刺をひも付けて商談の掘り起こしに成功した事例
コニカミノルタジャパン株式会社は、2014年7月に出展した展示会において、実施したアンケートと得た名刺をひも付けて来場者のフォローアップに活用し、30件近くの商談掘り起こしを実現しました。
展示会では、バックヤードにSansanの名刺スキャナを持ち込んで、その場で交換した名刺をスキャンしました。さらに、展示会で集めたアンケートデータと名刺データをひも付けることにより、翌日から見込み客のフォローアップを開始することができました。
このようなスピーディな優先順位の振り分けと、アンケート情報を織り込んだ多面的なアプローチにより、億単位の商談につながりました。
まとめ
展示会での名刺交換の目的や展示会でより多くの名刺を獲得するコツ、獲得した名刺の活用法を解説しました。
獲得した名刺を商談に結びつけるには、名刺をデータ化して優先順位の高い順から商談化させたり、ナーチャリングプロセスに乗せたりする必要があります。
営業DXサービス「Sansan」は、専用のスキャナーとスマホアプリで簡単に名刺をスキャンでき、名刺のデータ化を手間なくおこなえます。
加えて、Sansanのコンタクト機能を使うと、名刺交換をした相手に対して、その後のコンタクト履歴(面会や電話、メール)を人物にひも付けて記録を残すことができます。展示会で名刺交換した方に後日フォローアップや、商談の依頼を送る際に「展示会でどんなことを話したのか」などをひも付け、他のメンバーに情報共有することができます。
*2024年7月段階での仕様です
また、コンタクトフォロー機能を使えば、活動記録を紹介することができるため、展示会後のインサイドセールスの動きも可視化し、展示会後の動きも漏れなく共有することができます。
展示会での名刺管理や、開催後にユーザーへ効率的なフォローアップをしたいと考えている方は、ぜひSansanをご活用ください。
名刺管理から始めるSansan活用法
名刺管理をはじめとした営業DXサービス「Sansan」の多彩な機能や価格体系がわかる資料です。
ライター
営業DX Handbook 編集部