- 働き方改革
効率の良い仕事の進め方とは?基本からチームでの改善ポイントまで解説
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企業や組織の管理職の方であれば、自身や部下、または組織全体の仕事において、「上手な仕事の進め方は?」「チームメンバーの業務を効率的に進める方法は?」といった課題に取り組まれている方も多いでしょう。
組織の効率化や最適化をめざす立場の方にとって、業務進行の改善は重要なテーマの一つでしょう。仕事の進め方がうまくなることで、コア業務へリソースを配分できることや、チームの負担軽減にもつながり、組織全体の生産性向上に寄与します。
本記事では、チームや組織で効率的に仕事を進める方法と、仕事の進め方を改善するポイントについて解説します。
仕事の進め方の基本とは?
仕事を進める際には、いくつかの基本的なステップがあります。次の基本の工程を押さえることで、仕事を効果的かつ効率的に進めやすくなります。
- 目的・目標の設定
- 優先順位の決定
- 逆算したスケジュール作成
- 計画の実行
- 振り返り
目的・目標の設定
まずは、仕事の目的や目標を明確に設定することが重要です。明確な目標がなければ、どの方向に進んでいいのかがわからず、効率的な進捗が難しくなります。
例えば、次のような目的や目標を設定しましょう。
- 今期の売り上げは前年比120%を達成する
- x月に顧客満足度調査を実施し、90点以上のスコアを獲得する
- 3カ月以内に、全体の40%以上の顧客の月間購買額を200万円以上に向上させる
- 新規プロダクトの企画を6カ月以内に完了し、経営陣の承認を得る
- 今季中にチームメンバーの50%がxxxの資格を取得する
内容が具体的で、かつ測定や達成が可能であり、期日が示されていることがポイントです。
優先順位の決定
次に、目的を達成するための施策やタスクをリストアップし、優先順位を付けましょう。優先順位を定めることで、時間やリソースを適切に配分し、重要なタスクに集中することができます。
このとき、自分の仕事だけでなく、チームのメンバーや外注先などに依頼するべきことがあれば、あわせてリストアップしておくと良いでしょう。
逆算したスケジュール作成
目標や締め切りに向けて仕事を進めるためには、逆算したスケジュールの作成が役立ちます。必要な作業やタスクを逆に計算し、スケジュールに組み込むことで、計画的かつ効率的な進行が可能になります。
チームメンバーや社外の関係者に依頼する作業もあわせて、「いつまでに」「何を終わらせるのか」「どのくらいの時間がかかるのか」を確認しておきましょう。
特に、関係者に作業や確認を依頼する場合には、実行してもらうまでに時間がかかる可能性があります。相手の工数がわからない場合は、リスクを避けるためにも、確認のうえスケジューリングを行うことが重要です。自分のタスクに加え、チーム全体のスケジュールを把握しましょう。
計画の実行
計画を立てたら、その計画に基づいて着実に仕事を進めていくことが求められます。計画通りに進むことで、余裕を持ってタスクを完了でき、ストレスの軽減やクオリティーの向上につながります。
ただし、トラブルによって計画通りに進まないことや、作業が滞ることも想定されます。そのような場合は、トラブルが判明した時点で上長やチームメンバーに相談・情報共有を行ったうえで、計画を修正することが望まれます。
振り返り
プロジェクトが完了したら、良かった点と悪かった点の振り返りを行いましょう。達成したことや課題があれば洗い出し、次回に生かすための学びとして活用します。振り返りを通じて、仕事の進め方の改善点を見つけ出すことができます。
また、成果だけでなく、作成した計画通りに進行できたかに関しても振り返りを行うことで、改善点を見つけることで次回に生かすことができます。振り返りで見つけた改善点や解決策は、チームや組織に共有し、組織の生産性向上につなげることが大切です。
仕事の進め方を改善するポイント11選
効率的かつスムーズに仕事を進めるためには、仕事の進め方を見直す必要があります。
続いて、チームリーダーや管理職の方の参考になる、仕事の進め方を改善するポイントを11種類ご紹介します。
- 無駄な業務を取り除く
- 単純な繰り返し業務を自動化する
- 業務の優先順位を見直す
- 余裕を持ったスケジュール計画を組む
- 業務マニュアルを作成する
- 業務のフローチャートを作成する
- 分業化を進める
- 担当者を変更する
- 環境の見直しを行う
- ツールを導入する
- 社内共有方法を見直す
改善したい目的や基準を定め、自社の体制や業務内容にあったものを選択し、活用いただけると幸いです。
1. 無駄な業務を取り除く
業務における不要な作業や手続きを見つけて取り除くことで、無駄な時間やリソースの浪費を防ぎ、生産性を向上させることが可能です。
無駄な業務を発見するためには、まず業務全体を洗い出します。その後、不要な作業や手続き、会議時間などについて「この作業は本当に必要か」という視点を持って再評価を行いましょう。
目的が不明確で慣習や惰性で行われている業務や、次に進展していない業務、目標達成に寄与していない可能性のある会議などは、見直しや中止の検討が必要です。
2. 単純な繰り返し業務を自動化する
単純で繰り返しの多い業務は、自動化することで時間と手間を節約できます。
自動化する方法には、次の例があります。
- Excelのマクロ機能を使う
- メールの定型文を作成する
適切なツールやソフトウエアの導入を検討しましょう。また、最近ではAIの導入も盛んになっています。
3. 業務の優先順位を見直す
仕事の重要度や緊急度を正確に評価し、優先順位を見直すことで、重要な業務にフォーカスできます。
業務効率を最大化し、目的を達成するためには、より優先度の高い業務から順に着手し、組織のリソースを割り振ることが大切です。このプロセスにより、優先度の低い業務の省略や、外部委託を検討しコストを削減する機会を得られることもあります。
4. 余裕を持ったスケジュール計画を組む
仕事はすべて予定通りに進むわけではありません。余裕をもったスケジュールを計画することで、予期せぬトラブルや変更にも柔軟に対応できます。
過密なスケジュールで計画をしてしまうと、イレギュラー対応が起こった際にスケジュール全体を後ろ倒しにする必要や、全体を組み直す必要がでてきます。関係者と連携している場合やチームで取り組んでいる仕事の場合、影響はさらに大きくなります。
影響を最小限に抑えるための努力はしつつ、予備の日を設けておくなどのゆとりを持ったスケジューリングがポイントです。
5. 業務マニュアルを作成する
業務マニュアルを整備することで、業務の手順やルールが明確になり、新規メンバーのトレーニングや作業の効率化が図れます。マニュアルには、ミスの防止や属人性を軽減する効果が期待でき、仕事のクオリティーの一貫性を確保できるというメリットがあります。
マニュアルの作成者は、読み手が理解しやすい文面や図などを用いながら、見やすさを意識すると良いでしょう。
6. 業務のフローチャートを作成する
業務の全体像を可視化するためには、フローチャートを作成し、プロセスの改善点やスムーズな流れを把握しやすくすることがおすすめです。業務フローチャートとは、1日や1週間など特定の期間において、どのような流れで業務を進行するかを示した図式です。
業務は関係者と協力して進めるものであるため、全体の流れを理解していなければ、効率的なコミュニケーションや仕事の指示が難しいでしょう。この点において、業務マニュアルと業務フローチャートには異なる役割があります。
業務マニュアルは具体的な作業手順や、業務の実行に必要な詳細な情報を示したものです。一方、業務フローチャートは仕事の全体の流れを可視化し、プロセス間の関係性を把握するのに役立ちます。
マニュアルとフローチャートはどちらも重要であり、両方を準備することで、作業の具体的な手順と全体の流れをバランスよく理解し、仕事を進めやすくなります。
7. 分業化を進める
仕事を一人に一貫して仕事を任せるのではなく、工程ごとに分業化をする方法もあります。業務を適切に分担し、専門性を生かした分業化を進めることで、各担当者が得意な仕事に集中できます。これにより、各工程の専門性が高まり、組織全体の仕事を効率化できます。
特に、各工程の仕事量が多く、仕事の流れにイレギュラーやパターンが少ない場合は、より大きな効果を得られます。
8. 担当者を変更する
作業には、個人ごとに得意・不得意が存在します。そのため、各個人の強みを生かせない不適切な人員配置は、効率化を妨げる原因となる可能性があります。
担当者の得意分野や適性に応じて仕事を割り当てることで、仕事の効率と品質を向上させることが可能です。担当者の変更だけで、業務の進行がスムーズになるケースはよく見られます。
作業の効率が悪いと感じた場合、各担当者の得意な分野を確認し、作業配分の調整を行うことで改善につながるかもしれません。
9. 環境の見直しを行う
仕事を進めるための作業環境を整え、快適な状態を保つことも、生産性向上のための一つのポイントです。例えば、次のような見直しを行うと良いでしょう。
- デスクや椅子などの作業道具を見直す
- 温度や湿度を適切に保つ空調設備を導入する
効率的な作業を促進するためには、DXの導入や周囲の整理整頓に加え、従業員の健康面や働きやすい職場環境への配慮も重要です。
10. ツールを導入する
適切なツールやアプリケーションの導入により、作業効率やコミュニケーションの円滑化が期待できます。人間の記憶だけに頼ると、ミスや抜け漏れが発生する可能性が高まります。これらを防ぐための補助ツールとして、例えば以下のようなものがあります。
- タスク管理ツール
- プロジェクト管理ツール
- コミュニケーションツール
- 名刺管理ツール
- ナレッジ共有ツール
また、マーケティングや営業のツールとして、顧客情報や行動履歴などを管理できるCRM、営業活動を支援するSFA、マーケティング活動を自動化するMAツールなども、仕事を円滑に進めるために役立ちます。
必要なビジネスツールの導入を検討してみましょう。
11. 社内共有方法を見直す
社内での効果的なコミュニケーションは、仕事の進行に大きく寄与します。情報の共有やコミュニケーション手段を見直し、スムーズなコラボレーションをめざすことも重要です。
情報をデータベース化し、容易に共有できる環境を整えると良いでしょう。データベースの有効活用により、これまでの顧客情報や取引履歴、対応内容などへの即座なアクセスが可能となり、情報収集にかかる時間を大幅に短縮できます。新しいメンバーが異動や転勤で加わった場合でも、顧客やタスクの円滑な引き継ぎもスムーズになります。
企業がデータベースを具体的に活用する方法の一例として、顧客データベースを利用したマーケティング・営業活動の効率化が挙げられます。社内に分散した顧客情報をデータベースで一括管理することで、営業部門とマーケティング部門での連携が図れ、見込み顧客へ効率的にアプローチができます。顧客視点で見ると、欲しい情報を欲しいタイミングで手に入れられるため、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
まとめ
仕事の進め方にはいくつかの基本ステップがあり、目的・目標の設定や優先順位の決定、逆算したスケジュール作成、計画の実行、振り返りが含まれます。効率的な仕事進行をめざすなら、現状の業務を見直し、優先順位に基づいて省略やツールの導入を検討することが重要です。
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