もし、戦国武将が名刺を持っていたら?武将から学ぶ名刺術!

もし、戦国時代に戦国武将たちが名刺を持っていたら・・・?
そんなスレッドが、話題の「戦国BBS」に投稿されていました。
戦国BBSは、戦国武将の悩みが集まる掲示板。
数多の武将が日々、各々の思いを投稿している場所です。
そこに最近、織田信長さんが書き込んだ投稿をきっかけに、武将同士で名刺に関するノウハウ交換がされていました。
現代のビジネスにも通じる、貴重なノウハウがたくさん紹介されていましたので、今回、戦国BBSさんの許可を得て、この名刺のネタ帳でも取り上げさせていただくことにしました。
どの名刺もとても衝撃的・・・、いや個性的。
今から名刺をつくろうとしている方、必見です!
スキルを細かく書けば、ビジネスチャンスが到来する!
そんな明智光秀さんの名刺
「株式会社AKETCH」を経営されている明智光秀さんの名刺です。
(※上記は「秒速で成功する」バージョンの名刺)
事業内容が書かれていませんが、事業内容は信長討伐でしょうか。
「あなたを必ず成功に導きます!」というキャッチコピーに、事業に対する想いの強さを感じます。
名刺には「人を欺くための72の方法を体得」「築城のことに造詣が深い」など、自分がどのようなスキルを持っているかが細かく記載されていますので、名刺を渡された側も仕事が頼みやすそうです。
「人を欺くための72の方法を体得」について気になったので調べてみたところ、Wikipediaには以下のように書かれていました。
「己を偽装するのに抜け目がなく、戦争においては謀略を得意とし、忍耐力に富み、計略と策謀の達人であった。
友人たちには、人を欺くために72の方法を体得し、学習したと吹聴していた」
「本音」と「建て前」を使い分けてきた明智光秀さんならではのビジネス戦略。
個人的にとても興味がわきました。
名刺を黄金にせよ!さすれば、捨てられない!
そんな豊臣秀吉さんの名刺
日本統一を成し遂げた豊臣秀吉さんの名刺です。
圧倒的な存在感。
さすが、黄金の茶室をつくり、金を愛しただけのことはあります。
この名刺のすごいところは、黄金でできているため、「受け取った側が勿体なくて捨てられない」というところでしょう。
もし、この名刺を無くしてしまった時は、きっと、血相を変えて探し回るに違いありません。
また、名刺を渡した相手が、経済的な事情で名刺を質屋に入れてしまっても、質屋の店主は名刺に書かれた「豊臣秀吉」という名前を知ることになりますから、市場では「豊臣秀吉」という名前がどんどん広がっていくことになります。
これが天下統一を成し遂げた男の人心掌握術。
名刺一枚で、多くの人の心を鷲掴み!
その戦略を見越してのことか、この名刺には住所や電話番号が一切ありません!
「連絡したいなら、俺の名前をネットで検索しろ」
そんな自信がひしひしと伝わってくる名刺です。
なんと!女性向けの名刺には、メールアドレスと電話番号がっ!
女性に渡す名刺には、自分の個人情報をさりげなく教えるという気配り。
む~ん、このお方にはかないませんね!
自分の能力をステータス化し、最強のチームの一員になろう!
そんな武田信玄さんの名刺
「甲斐の虎」と呼ばれ、数多の武将から恐れられた武田信玄さんの名刺です。
信玄さんと言えば、「風林火山」が有名ですね。
はやきこと風の如く、しずかなること林の如く、しんりゃくすること火の如く、動かざること山の如く。
この風林火山の戦術を成立させるために必要なこと。
それは、圧倒的な情報量です。
戦術に関わるすべての味方の能力を知っておき、局面に応じてそれらを組み合わせる必要があるのです。
例えば、体力はどれくらいなのか、攻撃力はどれくらいなのか、回復力はどれくらいなのか、属性は何なのか、タイプは何なのか、スキルは何なのか、リーダーにした際に発動されるリーダースキルは何なのか?
そして、忘れてはいけない、コストはどれくらい必要なのか?
自分のステータスを事細かに名刺に記載しておくことで、「あ!、今こそ、あいつが戦術に必要だ」と思ってもらえるのです。
現代のビジネスの現場において最も重要と言われているのが、「何をやるかではなく、誰とやるか?」ということ。
自身の能力を明確化しておくことは、相手に対する配慮となるのです。
戦国最強と言われた武田の騎馬隊を率いた信玄さんの名刺、・・・さすがです!
「髪は平等である」。理念は大きく力強く。
フランシスコ・F・ザビエルさんの名刺
日本にキリスト教旋風を巻き起こしたザビエルさんの名刺です。
とってもお洒落ですね。
でも、裏面を見ると・・・。
理念が大きく書かれています!
表面はアーティスティックなデザインを採用し、裏面には、白地に黒で理念を大きく書く。
これが所謂「ギャップ萌え」というやつですね。
言いたいことがあるときはとことん突き抜ければ良い!その好例ではないでしょうか。
日本にキリスト教を広めたザビエルさんは、やはり人心掌握術にも長けていた!と感じさせる一枚でした。
可愛いはつくれる!
茶々さん(淀君)の名刺
今、日本の女性が持つ「カワイイ」の文化が、世界中で人気だそうです。
NHKでは「東京カワイイTV」なんかも放映されていて、まさに「ジャパニーズカワイイ」のムーブメントが起きています。
そんな日本が誇る「カワイイ」の文化の波にいち早く乗ったのが、茶々さん。
あの豊臣秀吉さんの側室で、豊臣家を最後まで守ろうとした女性として人気ですね。
歴史によると、「大阪夏の陣」で大阪城が落城した際、淀殿の最期を目撃した者はいなかったそうで、息子の秀頼と同様に彼女にも逃亡・生存説などの伝説が生まれたようですが、秋葉原のメイドカフェで働いていたとは知りませんでした。
メイドカフェ・・・。はっ!冥土カフェ!
冥土に行っても、秀吉を健気に待ち続けたい、そんな思いがこの名刺からはひしひしと伝わってきます。
さて、この名刺の最大の特徴は、なんといっても、コスプレでしょう。
普段真面目にコツコツと業務を行っている女性からこんな名刺をもらえると、一気に距離が近づいた感じがしますよね。
「自分から相手との距離を近づける」という名刺戦略。
さすがです。
「夜専用」の名刺を持て!相手の懐に入り込め!
ねねさん(北政所)の名刺
相手と会う時間帯によって、名刺を使い分ける!
そんな高等テクニックを教えてくれたのは、北政所で有名なねねさん。
朝には朝の名刺、昼には昼の名刺、そして、夜には夜の名刺、と使い分けることで、相手は全部の名刺をコンプリートしたくなっちゃいますね。
ねねさんは、妻として、秀吉を影で支え続けてきた方です。誰に対しても優しく、大変な人格者だったと言われています。
ナンバー1という道をあえて選ばず、ナンバー7であり続ける。陰に咲く花のように。
この名刺を見ても、ねねさんの献身的な姿勢が伝わってきますね。
弱音も悩みも・・・、名刺に書いて良いんだよっ!
細川ガラシャさんの名刺
名刺を渡すという行為は、自己PRのための手段の一つ。
しかし、あなたの名刺は、「自分を大きく見せたい」という思いが強すぎて、肩書きだらけの名刺になっていませんか?
世の中に溢れる名刺の多くは、自己顕示欲の塊のようなものですので、それは仕方がないと思いますが、あえて、名刺に「弱音」や「悩み」を書くことでも、自分の存在をPRできるのではないでしょうか?
むしろ、そちらの方が、人間的な魅力が伝わりやすいのではないでしょうか?
そんな気付きを教えてくれたのが、細川ガラシャさんです。
ガラシャさんは、本能寺の変で有名な「明智光秀」さんの娘。
お父様の事件以後、山中に幽閉されるなどの試練に出会い、それに立ち向かってきた女性です。
そんな彼女の名刺には「逆臣の子と呼ばれて・・・」という思いが書かれています。
自分が背負ってしまった大きな運命を、あえて名刺に刻むことで、自分の心の内を相手にさらけ出しているのです。
ビジネスにおける名刺の在り方をもう一度考えたくなった、そんな名刺です。
その他気になった名刺を2つ
直江兼続さんと、伊達政宗さん
直江兼続さんの名刺は「愛」というロゴが強調されてますね!
直江さんはストレートで「義」が大好き。典型的な優等生タイプだったようです。
側室もとらずに正室のみだったことから、「愛する女はオンリーワン」。「愛」というロゴの説得力が大きいですね!
続いて、伊達政宗さん。
お写真を見だけでもイケメンの香りがプンプンしますが、やはり、イケメンはカッコイイ名刺が似合いますね~!
兜の角度に合わせて、下の文字もすべて右斜め上25度を向いています!
私もこんな名刺を持ってみたいです!
まとめ:戦国武将の名刺から学んだ、名刺づくりのテクニック
以上、9個の名刺を紹介してきました。
最後に、これらの名刺から学べたことを箇条書きでまとめておきましたので、名刺をつくられる際の参考にしていただければ幸いです。
- 写真を使わず、あえてテキストだけにするもよし。
- 名刺に宝石的な価値を持たせれば、捨てられにくくなる。
- 自分の持つステータスを細かく記載した名刺をつくるべし。
- 理念は大きく書くべし。表がダメなら裏に書くべし。
- カワイイはつくれる!普段見せない姿を名刺に載せるもよし。
- 夜専用の名刺を持つべし!
- 弱音や悩みを名刺に書くことで、相手との距離も近づく。
今回の記事が皆様のビジネスの一助になれると幸いです。
個人的には、戦国時代の名刺管理術なんかも気になりますね。
現代は、リンクナレッジをはじめとした、色々な名刺管理ツールがありますが、戦国時代はどのようにして、相手の情報をデータベース化していたのか、そのあたりもまた調べておきたいと思います!
おまけで、毛利元就さんの名言をご紹介しておきます。
次回の記事をお楽しみに!