お話を伺った方
機械事業部門営業・マーケティング本部マーケティング企画部課長 福井聡様
機械事業部門新事業推進本部営業部高機能室課長補佐 尾石昂様
IT企画部DX戦略プロジェクトグループ 菅野翔太様
名刺をはじめとしたお客様との接点データを
鮮度高く管理できる基盤が必要だと考え、Sansanの導入を決めました
取締役執行役員 事業開発部・IT企画部・全社システムの総括
宮岡伸司様
事業内容
宮岡様 私たちKOBELCOグループは、1905年の創立以来117年にわたり、お客様から求められるような製品や技術の提供を続けてきました。1979年に国際ブランドである「KOBELCO」を制定し、現在は、鉄鋼アルミ、素形材、溶接、機械、エンジニアリング、建設機械、電力の7つのセグメントで「ものづくり」を基盤とした事業を展開しています。お客様の困りごとや社会課題の解決に向けて、グループの総合力を発揮して取り組んでいます。
グループ全体でDXを推進
宮岡様 2021年5月に公表した中期経営計画では、「安定収益基盤の確立」と「長期的なカーボンニュートラルへの挑戦」を掲げています。これらを完遂するためにも、DX戦略の推進は欠かせません。
DX戦略の一つが、お客様の体験価値を高める「お客様対応DX」です。お客様との接点をお客様の視点に立って強化し、お客様対応の質を向上させることを目的としています。
さらに、各事業セグメントが有するお客様のデータを、全社横断で利活用することにも取り組み始めています。当グループが有する、多くのお客様との取引で培った人脈という資産を全社で有効活用するには、お客様を網羅するデータベースと、それを効果的に利用できる環境の整備が必要でした。そのために、名刺をはじめとしたお客様との接点データを鮮度高く管理できる基盤が必要だと考え、Sansanの導入を決めました。
削減が見込まれた年間約4000時間の工数を営業活動に充てることで、
お客様によりよい価値を提供できるようになることを期待しています
IT企画部DX戦略プロジェクトグループ
菅野翔太様
顧客情報の共有不足による課題
尾石様 以前は名刺情報を個人で管理していたので、営業担当者の異動や退職があった際に必要な顧客情報にすぐにアクセスできないケースが多発していました。また、社内の顧客情報を網羅できているデータベースがなく、営業施策の一環として行っていたお客様へのメールマガジンの配信が効果的にできていなかったという課題もありました。
工数削減効果を見込んで全社導入へ
菅野様 営業の現場で起きていた課題を解決するため、私の所属するIT企画部が旗振り役となって、2021年度に機械事業部門を対象としたSansanのトライアル導入を開始しました。利用した社員に対して行ったアンケートやヒアリングでは、アプリの使いやすさや文字認識の精度が非常に好評でした。それに加えて、名刺管理業務などで年間約4000時間の工数削減効果が見込まれたことから、全社導入に踏み切りました。年間約4000時間という工数を営業活動に充てることで、お客様によりよい価値を提供できるようになることを期待しています。
さまざまな企画を通して利用が定着
菅野様 Sansan導入後は、継続的な活用のために工夫を行いました。例えば、社内ポータルサイトを作成して、Sansanの操作マニュアルはもちろん、おすすめの活用術や、利用頻度の高い社員にヒアリングしたリアルな活用方法を掲載することで、まだ活用が進んでいない社員に興味を持ってもらえるようにしました。また、営業や調達など特定の部門に特化したオンライン説明会や、3月3日をSansanの日としてクイズやノベルティー配布を行う社内イベントなども企画・開催し、多くの社員から好評が寄せられました。役職別・職種別などの利用状況をBIツールを活用して可視化し、データに基づいた啓蒙活動も行っています。
そうした取り組みの積み重ねにより利用が定着し、現在Sansanに蓄積されている顧客情報は90万件以上になっています。
過去に接点を持った社員を特定して事前に情報交換をしておくことで、
お客様とのコミュニケーションがスムーズになりました
機械事業部門新事業推進本部営業部高機能室課長補佐
尾石昂様
日々の業務が効率的に
尾石様 Sansan導入後の大きな変化として、顧客情報がデータベース化され、課題であった「必要なお客様の情報にすぐにアクセスできない」という状況が解消されたことが挙げられます。また、社員が保有する全ての名刺情報に対してメール配信できる環境が整い、お客様へ網羅的にメールマガジンを配信することができるようになりました。
福井様 メールの配信については、Sansanのメール一括配信機能も活用しています。これにより、今まで時間が掛かっていたお客様へのメール配信の作業工数が削減されました。以前は、数百名のお客様に向けて招待状や告知などを配信する際、宛先にアドレスを1件1件入力することが必要でしたが、Sansanが導入された今は、送りたいお客様を選択するだけで済むため、その分の時間を他の業務に充てることができます。さらにメールを送った後も、メールの開封率などの結果が数値化されSansanでデータとして見ることができるので、マーケティング業務において非常に重宝しています。
お客様とのやりとりがスムーズに
福井様 Sansanを導入してから、営業やマーケティングの動きが少し変わりました。営業に行く前に、訪問先のお客様の企業情報や過去のコンタクト歴などを調べることができ、必要な情報を効率的に集められるようになっています。また、営業活動を終えて帰社した後は、その日にお客様と交換した名刺をすぐにスキャンして登録するという行動がルーティン化してきていると感じています。私が過去にコンタクトしたことのあるお客様の名刺情報を見た同僚から「アポイントを取りたい」というメッセージをもらうこともあります。接点のある社員からお客様に担当者を紹介することで、スムーズに商談が生まれたケースも実際にありました。
尾石様 お客様とのコミュニケーションにおいても変化がありました。例えば、ホームページに新規のお客様から問い合わせがあった場合、まずそのお客様の情報をSansanで検索してみます。そうすると実は他の事業部門で過去に接点があったと分かりました。その後、名刺を保有している社員にコンタクトを取って、過去にどういったやりとりが行われたかといった情報交換を事前にしておくことで、そのお客様とのコミュニケーションがスムーズに行えるようになりました。
お客様にお会いする前にSansanから配信されるニュースをチェックして雑談のネタに使うこともあります。一般的なニュースサイトを端から端までチェックするより、Sansanに集約された情報を把握する方が効率的で、お客様とのコミュニケーションにより多くの時間を割くことができるようになりました。
Sansanのデータベースの機能をもっと使って
アプローチすべきターゲットの分析を進めていきたいです
機械事業部門営業・マーケティング本部マーケティング企画部課長
福井聡様
名刺以外の接点の情報も活用
尾石様 Sansanのメール署名取り込み機能によって、メールでしかコンタクトを取ったことのないお客様もSansanに登録できるようになりました。交換した名刺の情報だけでなく、メールでやりとりを行ったお客様の情報も取り込むことで、今後はより組織力を生かした営業活動を行っていきたいと考えています。
データベースの活用で営業力を向上
福井様 Sansanのデータベースの機能をもっと使っていきたいです。具体的には、業種や業界ごとに何名の社員が名刺交換をしているのかを定量的に把握できる機能を使って、ターゲットとしている業界においてどの企業にすでにアプローチできているのか、またはどこに対してアプローチできてないのか、ということを見える化したいと思っています。そうして可視化したデータを営業部門と共有することで、組織としての営業力を向上できるはずです。今後は、もっと積極的にデータの分析を進めていきたいです。
全社統一したデータの活用で「お客様対応DX」を推進
宮岡様 Sansanを導入したことにより、お客様との接点については長い横串を通した、全社で共有可能な顧客データベースを構築することができました。
今後は、企業データベースなど、Sansanが有する機能を徹底的に使いこなすとともに、現在、全社統一で導入を検討しているSFAツールなどを組み合わせることによって、お客様対応の変革、すなわち「お客様対応DX」を推進していきます。そして、DX による「KOBELCOらしさ」の追求を進めていくことで、社会課題の解決、新たな価値創造という変革に、引き続き取り組んでいきたいと思います。
- ページ上の内容は2023年9月時点の情報です。