お話を伺った方
営業戦略部営業戦略企画グループ課長 早瀨大喜様
営業戦略部支店サポートグループ 中野陽様
グループ一丸となって地域経済の発展にさらに貢献するために
施策の一環としてDXにも取り組んでいます
営業戦略部支店サポートグループグループ長
前島将宏様
事業内容
前島様 静岡銀行は、国立銀行をルーツに持つ堅実な企業風土を特徴とした静岡三十五銀行と、新しいことに果敢にチャレンジする「やらまいか精神」の根付く浜松を拠点としていた遠州銀行が合併して、1943年に誕生した地方銀行です。当行では、グループ基本理念「地域とともに夢と豊かさを広げます。」の下、総合金融サービスを通して、地域の経済的・文化的な発展に寄与していくことを目指しています。また、2022年10月にしずおかフィナンシャルグループが発足し、持株会社体制がスタートしました。グループの総合力を一層高め、グループ各社が自立(自律)しつつも一丸となって地域経済の発展にさらに貢献するための施策の一環としてDXにも積極的に取り組んでいます。
働き方改革をきっかけに導入
中野様 行内で課題として認識していたことの一つが、連絡先などの顧客に関する情報の管理やコミュニケーションが属人的であることでした。顧客情報を管理するオンプレミスのシステムはありましたが、情報の手入力が必要だったことに加えて、一つの企業に対して一つのメールアドレスしか登録できず、自由記述欄に担当者がそれぞれのルールで担当者のメールアドレスなどの顧客情報を残している状態でした。
そこで、働き方改革の一環としてスマートフォンを支給したことをきっかけとして、Sansanの導入を決定しました。名刺をデータ化し、スマートフォンで名刺情報を確認できる環境を整備することで、業務の効率化と営業力の強化を図りました。また、デジタルマーケティングを行っていくための顧客データベースを整備したい狙いもありました。
「企業対企業」のつながりに加えて、
「人対人」のつながりが可視化できるようになりました
営業戦略部支店サポートグループ
中野陽様
顧客情報の共有が営業力を強化
中野様 Sansanの導入によって名刺情報がデータベース化され、検索が簡単になり、行内で共有できるようになりました。Sansanの導入前は、そもそも「名刺を共有する」という意識がありませんでしたが、Sansanの利用によって新しい概念が生まれたと思います。これまでも、当行に口座を開設されている企業の基本情報などはデータとして管理していましたが、そういった「企業対企業」のつながりに加えて、担当者レベルで「人対人」のつながりが可視化できるようになりました。今までは可視化されていなかった情報を行内で共有できたことで、他部署や上司の人脈などを営業活動に生かせるようになりました。
早瀨様 Sansanが提供する競合他社ニュースや人事異動ニュース、自分が名刺を持っている人や企業と同僚が名刺交換をした際の通知、叙勲や褒章に関する情報などは、顧客の変化を把握するのに役立ち、さまざまな気付きが得られます。その結果、適切なタイミングと内容でアプローチができるようになりました。
また、行員が持つ外部とのつながりが簡単に確認できるようになったことで、新規顧客や協力会社の開拓などにも大いに役に立っています。新規顧客の開拓においては、Sansanの企業データベースを使って未接触の企業をリストアップして決裁者などの情報をあらかじめ確認しておくことで、さらに効率化ができるのではないかと考えています。
人脈から新しい交渉ラインを発見
前島様 銀行では、取引先の財務部門などがメインの交渉ラインになります。そこに関する情報は当然これまでも蓄積してきましたが、別の部署とつながりがあることまでは見えていませんでした。例えば、ある取引先の財務部門ではなく営業部門と多く名刺交換をしていた行員がいたので、その理由を確認したところ「営業部門にM&Aチームがある」という情報が得られました。これは、行内にあるメインの交渉ライン以外で生まれたつながりが見えたことによって得られた情報です。このように全行員が持っている人脈が可視化されたことで、これまでにはなかった交渉ラインからアプローチすることができるようになりました。
顧客の電話番号を1件1件登録したり、
電話を取り次いだりといった無駄な作業がなくなりました
営業戦略部営業戦略企画グループ課長
早瀨大喜様
月に約500時間分の業務が効率化
中野様 Sansanをトライアルで利用した行員へアンケートを実施した結果、回答した行員の9割が「継続して使いたい」と答えました。直感的に扱えて使いやすかったことが利用率の向上につながり、全行導入に至ったと考えています。結果として、1人当たり月に15分ほどかけていた、紙の名刺を探したり整理したりする工数を削減することができました。現在のアクティブユーザーが約2000名なので、全行で削減できた工数は一カ月分で約500時間にも上ります。
早瀨様 電話の着信時に、相手の名前をSansanのデータとひも付けて表示してくれたり、Sansan上でアドレスをタップするとメールアプリが立ち上がって宛先が自動で入力されていたりと、細かい作業の一つひとつが楽になったこともありがたいと思っています。以前は、業務用の携帯電話に1件1件、顧客の電話番号を登録していましたが、そういった無駄な業務がなくなりました。
また、同僚コラボレーションの機能も便利です。これまでは、業務用の携帯電話の番号が行内で共有されていなかったため、各支店の代表番号に電話をかけて担当者につないでもらっていました。Sansanの導入によって、支店や部署の枠を超えて行員同士が直接連絡を取れるようになったことで電話を取り次ぐ業務が発生する頻度も減りました。
高いセキュリティー水準を担保
前島様 これまで利用していた顧客情報管理システムは、営業シーンで使いやすいものではなかったため、活用されているとは言えない状況でした。また、支給されていた業務用の携帯電話もスマートフォンではなかったことから外出時に顧客情報を確認することも難しく、結局、顧客情報は名刺で管理するか、携帯電話の電話帳に手入力するしかありませんでした。そういった状況では、行員が使い勝手の良いものを求めて、私用のスマートフォンや認めていないツールを使ってしまう懸念がありました。セキュリティーやガバナンスの観点から、そのような事態は防ぐべきです。
事業の性質上、情報セキュリティーには厳しい水準を設けています。Sansanは、導入前に行った幾重にもわたるセキュリティーチェックを全てクリアしましたし、安心して導入できました。高いセキュリティー水準を担保しながら利便性を向上させられたことは大きなメリットです。
Sansanを導入して、アプローチできるメールアドレスの数が10倍に。
今後はデジタルマーケティングにも力を入れていきたいです
営業戦略部支店サポートグループ
中野陽様
1年4カ月で保有するアドレスの数が10倍に
中野様 Sansanの導入から1年4カ月の間で、データ化された名刺の枚数は30万枚を超えています。数年前から取り組んできたインターネットバンキング事業を通して蓄積されたメールアドレスのデータが3万5000件ほどなので、かなりの短期間でアプローチできるメールアドレスの数が約10倍になりました。
今後は、これらのデータを営業活動のみならず、デジタルマーケティングにも積極的に活用していきたいです。例えば、純資産10億円以上の製造業の総務部長にカーボンニュートラルのセミナーを案内するなど、ターゲットを絞った適切な内容のメールを最適なタイミングで送る施策に取り組んでいきます。
また、Salesforceの導入も行い、Sansan Data Hubを活用しながらSansanとの連携も進めています。
グループ全体で顧客の課題解決を目指す
前島様 Sansanを導入したことによって、当行がこれまで足で稼ぐスタイルで獲得してきた情報をデータ化できました。属人化していた情報が共有され、蓄積したデータをデジタルマーケティングに活用できるようになったことは、今後につながる大きな成果です。次のステップとしては、デジタルマーケティングの手法を通して、確度の高い見込み顧客をどのように見極めて、リーチしていくかを検討することに取り組んでいきます。こうした取り組みを通して、行員の働き方も同時に変わっていくことになると考えています。
将来的には、しずおかフィナンシャルグループ全体でSansanを導入することも視野に入れています。顧客理解をより深めながら、アプローチのチャネルを増やしていくことで、地域や顧客のあらゆる課題に対してグループ全体で解決策を提供していくことにつなげたいと考えています。
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- ページ上の内容は2023年3月時点の情報です。