お話を伺った方
マーケティング推進本部フィールドマーケティンググループマネジャー 板本真一様
マーケティング推進本部フィールドマーケティンググループ主任 瀬崎大輔様
デジタルマーケティングを立ち上げ、
膨大なデータを製品開発やプロモーションに活用しています
マーケティング推進本部フィールドマーケティンググループシニアマネジャー
飯島圭一様
事業内容について
飯島様 NECソリューションイノベータは、2014年に、NECのソフトウエアグループ会社7社を統合し設立。約1万2000人の社員を擁する国内最大級のソフトウエア開発、システムインテグレーションを行う企業となりました。現在は社会ソリューション事業を中心に、これまで培ってきたソフトウエア開発技術、システムエンジニアリングのノウハウを生かし、社会のあらゆる産業、業界に幅広く事業を展開しています。
デジタルマーケティングを本格化
飯島様 マーケティング推進本部は、各支社や部署がそれぞれのやり方で行っていた販売促進やマーケティングに関する活動を集約し、標準化するために組織されました。同部では、「売れる商品を作る」「既にある製品を、より多くのお客様にお届けする」という二つの大きなミッションを掲げています。私が所属するフィールドマーケティンググループでは後者、いわゆるマーケティングプロモーションを主に担当しています。
2018年以降は、特にデジタルマーケティングの展開を本格化させ、提供するソリューションの市場はどこにあるのか、リードの中でも最も有望な業種はどこか、といったことを分析しています。そして、分析で得られたさまざまなデータを、製品開発やプロモーションに活用しています。
マーケティングプロセスにおいて必要になったのが
「高品質なデータ」です
マーケティング推進本部フィールドマーケティンググループマネジャー
板本真一様
データの品質に関する課題
板本様 これまで「Salesforce」「Pardot」「Tableau」「FORCAS」といったツールを複合的に活用し、マーケティングプロセスのインテリジェンス化、省力化、成果の向上を目指してきました。そこで必要になったのが「高品質なデータ」です。どの業種でどんな業務に携わっているか、役職は何か、関心のあるテーマは何か、といった情報が正しく付加されたリードのデータがあれば、分析の精度は上がり、アクションが案件につながる確率も向上します。しかし、データを整備し、品質を向上させるためには、いくつかの課題が残されていました。
ウェブ上などで得たデジタルデータは、項目の欠損や表記の揺れを整えるためにデータのクレンジング作業を行う必要がありました。また、会社によって異なる部署名や役職名がどのセグメントに属するのか、「適切なメタデータを付加したい」という要望も挙がっていました。高い精度でデータを分析するためには、こうした作業にかかる多くの手間と時間を削減する必要があったのです。
TDBの情報を連携して効率化
瀬崎様 2019年2月に、Sansanの導入を決定しました。当初は、展示会で獲得した名刺をデータ化する手間と時間の削減を目的に検討していましたが、「Sansan Data Hub」によって、リードのデータを基に帝国データバンク(TDB)の企業データを自動判別し、リードデータのリッチ化を効率的に行える点が最大の理由になりました。Sansan Data Hubとの連携が実現することで、リードデータのクレンジング作業だけでなく、リードが所属する企業の業種、売上高、従業員数、地域など、ターゲットとするセグメントの分析・抽出についても、作業を大きく効率化できることを期待していました。
導入から約1年が経過しましたが、
Sansanの効果は絶大で、期待以上のものでした
マーケティング推進本部フィールドマーケティンググループ主任
瀬崎大輔様
期待以上の導入効果
瀬崎様 導入から約1年が経過しましたが、Sansanの効果は絶大で、期待以上でした。導入以前、展示会などで獲得した名刺のデータ化はかなりの手間と時間がかかり、フォローを始めるまでに3週間ほどを要していました。Sansan導入後は、獲得した名刺を即時データ化することで、来場御礼のメールを最短で翌日、遅くとも1週間以内に送信でき、開封率やクリック率も大幅に向上しました。
それ以外にも、Sansan Data Hubによる効果が挙げられます。毎月35時間ほどかけていたデータクレンジングの作業は、毎月12時間に短縮できました。これは、人件費にして年間数百万円ほどのコスト効率化に相当します。さらに、リードデータへのTDBコードの付与率は69.1%から92.8%に向上。カテゴライズ率は、部署が27.2%から80.3%へ、役職が23.4%から93.3%へと、いずれも大幅に向上しました。これにより、獲得したリードが想定しているペルソナと本当に合致しているのかといった検証や、ターゲットのセグメントに対して関連性の高いコンテンツを確実に届ける、といったアプローチが以前に比べて大幅に高い精度で行えるようになっています。
案件創出額が2倍以上に
板本様 例えば、ある展示会の開催から、3カ月以内で案件創出の総額が1億円に達したという実績があります。これまでデータ化やフォローが追いつかずオミットしてしまうケースも多かった名刺を漏れなくデータ化できたこと、そのデータを基にMA、インサイドセールス、フィールドセールスへ効果的に展開できたことが要因だと考えています。
また、マーケティングプロモーションが実際にどれだけの案件につながったかを測るために算出している案件創出額も劇的に改善しています。2018年上期と比べ、導入後の2019年上期はその指標が2.3倍になったという結果も出ています。
デジタルマーケティングにおいては、ツールの選定も大切ですが、それ以上にデータを整備し品質を高めることが重要であることを実感しています。データの状態と品質を維持するために、Sansanは重要なインフラになっています。
Sansanによって得られるデータを活用することで、
さらに大きな成果を生み出せることを期待しています
マーケティング推進本部フィールドマーケティンググループシニアマネジャー
飯島圭一様
アンケート回収でも効果を発揮
瀬崎様 Sansanは営業現場で利用される名刺管理ツールというイメージを強く持っていたのですが、実際 には、データマネジメントとしての「Sansan Data Hub」だけでなく、「アンケートオプション powered by CREATIVE SURVEY」という、デジタルマーケティングへ有効活用が期待できるオプション機能が展開されていることを知りました。
実際にウェビナー(オンラインセミナー)でアンケート回収に利用し、アンケートオプション powered by CREATIVE SURVEYとMAを連携させました。従来のウェビナー終了後にアンケート画面を表示させる方法から、終了前に資料ダウンロード付きアンケートメールを送信する方法に変えると、回収率は46.3%から79.5%にまで向上しました。
今後は、手書きアンケートのデータ化などにも対応していってくれることを期待しつつ、マーケティング担当として、データの分析、プロモーションのスピードアップに、これまで以上に注力できる環境を作りたいと考えています。
利用部門の拡大を目指す
飯島様 現在は、マーケティング推進部内のみでSansanを活用していますが、これからアカウント・ベースド・マーケティング(ABM)などが重要になってくることを踏まえ、営業部門も含めて導入範囲の拡大を目指しています。
Sansanによって得られる、質と量の双方が充実したデータをアカウント状況の見える化やアプローチのための組織作りなどに活用することで、さらに大きな成果を生み出せることを期待しています。
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- ページ上の内容は2020年3月時点の情報です。