お話を伺った方
商務情報政策局産業保安グループ電力安全課電源係長 浅海瞳様
産業技術環境局大学連携推進室室長補佐 榊裕太様
企業がさまざまな分野に進出するDXの時代においては、
人脈を上手に管理することが欠かせません
デジタル庁デジタル統括官(国民向けサービスグループ長)
村上敬亮様
事業内容について
村上様 人口が減少する時期に入っていたり、地球温暖化が厳しい課題となっていたりする一方で、「デジタルをどう使うか」ということも大事な課題になっています。そうした中で、「こっちに行きましょう」「変わっていきましょう」と旗を振り、補助制度や税制などを整えて、民間の方々が自分たちのビジネスを変えやすいような環境を作っていくことが、経済産業省の仕事です。
経済産業省のDXにSansanが貢献
村上様 例えば、自動車部品産業の企業が、医療機器産業や航空機産業など異なる分野にも進出するような時代になってきています。そういったDXの時代においては、今まで以上に人脈を管理することが欠かせません。
私に関して言えば、毎日、名刺はすごい勢いでたまります。全ては覚えられませんし、整理も難しい。これまでは、自分に近い範囲で仕事や関係者が完結していたので何とかなっていましたが、これからの時代、そうはいきません。大切なのは、今まで付き合いのなかった方々と、いかにして信頼関係を築くか。DXの時代とは言っても、誰かと関係を持ってつながることはアナログなままです。Sansanは、そういった他者との関係構築をサポートする環境を整え、合理化・効率化を図るツールとして非常に重宝しています。
現場で得た人脈を省内で共有することで
政策立案のための業務を効率化することにつなげていきたい
商務情報政策局産業保安グループ電力安全課電源係長
浅海瞳様
人脈の共有で業務の効率化を目指す
浅海様 私たちが関わる業種は多岐にわたり、民間企業や専門家の方々とのコミュニケーションは欠かせません。現場で得た人脈を省内で共有し、政策立案に生かしていくことが重要になります。
これまで名刺の管理は個人で行っていたため、その情報は十分に共有されていませんでした。アプローチしたい人物の名刺を近くにいる職員が持っているにもかかわらず、遠回りのルートを使ってバラバラにアプローチしてしまうようなこともありました。Sansanを導入することで人脈を共有し、政策立案のためのリサーチ業務やアプローチの効率化につなげていきたいと考えました。
榊様 Sansanを導入する前は、名刺や人脈の情報を十分に活用できていませんでした。ある職員がこれまで接触したことがない企業にアプローチしたいと考えたときに、「この部署のこの人なら、その企業と接触があるかもしれない」という推測を基に、アプローチ方法を探していました。現在は、Sansanを活用すれば、企業名を入力するだけで、その企業と誰がつながっているのかが分かります。すぐにアプローチできるようになったことで、時間やコストを大幅に削減することができました。
スモールスタートから全職員導入へ
榊様 現在は、本省職員に地方経済産業局の職員を含めて、全ての職員がSansanを活用して政策立案を行っています。Sansanの利用については、2019年にスモールスタートとして約130名の職員を対象とした実証実験を行いました。その結果、90%以上の職員がSansanを導入したことによって「業務の効率化を感じた」と回答しました。実証実験で効果が確認できたため、翌年の2020年には約4000名の本省職員に対してSansanを導入。2021年には、地方経済産業局が持つ人脈とネットワークを政策立案に活用するために、地方経済産業局の職員を含む約1500名をさらに追加し、現在は約5500名の職員がSansanを活用しています。
実証実験では、重複している人脈が多くあることが分かり、それぞれがどういったやりとりをしているのかを共有することが重要だと感じました。経済産業省ではそうしたやりとりをナレッジとして蓄積するツールも導入していますが、そうしたツールとSansanを組み合わせることで、より効率的で効果的な政策立案につながると考えています。
テレワークやオンライン会議が増えている中でも、
名刺情報や人脈を共有することは大事なことだと思います
産業技術環境局大学連携推進室室長補佐
榊裕太様
多様なアプローチで業務を効率化
浅海様 経済産業省では、多くのプロジェクトが同時に進行しています。同じ企業に複数の職員がアプローチをすることも多くあります。打ち合わせの記録や会議のメモについては、これまでメールで共有していましたが、今はSansanで情報共有ができるので、とてもスムーズに業務が進められるようになりました。
情報の検索性や情報共有といった意味でも業務効率化につながっています。1回のヒアリングでは聞ききれなかったような別の情報が入ってくることがあり、そうした際にはアプローチ方法を検討することもできるので、情報共有の大切さを改めて実感しています。帝国データバンクの情報をはじめ、さまざまな企業情報をSansanで確認できるため、将来的には名刺情報を基につながりの深さを業界ごとに分析し、経済産業省の強みと弱みを明らかにしたいと考えています。
榊様 組織を活性化するためには、職員同士のコミュニケーションを活性化することが重要だと考えています。自身の人脈を共有し、各職員が人脈を紹介しあうことで、それぞれが持っているつながりをより太くしていけることは、Sansanが持つ大きな価値です。本省と地方経済産業局がそれぞれ持つ企業とのつながりを共有することで連携を強め、よりよい政策立案につなげていきたいです。
また、経済産業省をはじめ省庁では異動が頻繁にあるのですが、Sansanがあることで人脈や情報の引き継ぎがスムーズに行えます。一般的な企業と比べて異動のサイクルが早い行政機関においては、引き継ぎをする際の手段としても有効だと思います。
オンラインでの出会いも蓄積・共有
榊様 テレワークをする人が増え、オンライン会議の機会が増えている中でも、名刺情報や人脈を獲得して共有することは大事なことだと思っています。そのため、オンライン会議の際には、オンライン名刺交換をするようにしています。また、オンライン名刺交換は話題の一つにもなりますし、所属部門名や役職などを確実に把握できることも有用だと感じています。
オンライン会議の情報も含めて各職員の行動が見える化されることは、非常に意味があると思っています。Sansanを導入するまでは名刺の束で管理していた「誰がいつどこで誰と会ったのか」「誰がどのようなネットワークを持っているのか」という情報が、システム上に蓄積されていくようになりました。
Sansanを活用してDXに取り組むことは、
まさに時代の要請だと思っています
デジタル庁デジタル統括官(国民向けサービスグループ長)
村上敬亮様
DXを推進して未来を切り開く
村上様 各企業が自社のビジネスを利益率の高いものに変えていくために、これまで取り組んできた分野だけでなく、いろいろな世界に出て行かなければならない「大組み替えの時代」に入ります。これからは他の産業を知ることも必要ですし、取引先もデジタルを活用して探さなければならない。場合によってはデジタルを活用して、企業間で設備を上手に貸し借りし、製品を作るということもあるかもしれません。
人口が減り国内の市場規模が小さくなる中で、従来の縦割りの産業構造や系列取引関係にデジタルで横串を刺し、利益が生まれる産業を作っていく。そのためのトランスフォーメーション、まさに変身がDXだと考えています。企業活動を制度面などからアシストしていく経済産業省としても、Sansanをはじめとしたサービスを活用して合理化・効率化を図りながらDXに取り組むことは、まさに時代の要請だと思っています。
- 「オンライン名刺」は「デジタル名刺」に名称を変更しました。
- ページ上の内容は2022年2月時点の情報です。