競争が激しい私たちの業界では、営業先企業の組織を把握できることが大きな意味を持ちます。
株式会社アップルパーク
駐車場・駐輪場の総合プロデュースを展開しているアップルパーク。名刺入力工数をSansan導入で大幅に削減するとともに、営業情報共有とアプローチ先組織の可視化で、営業活動の効率化を実現した。
東京都で、駐車場・駐輪場の総合プロデュースを展開している株式会社アップルパーク様は、2013年12月にSansanを導入しました。Sansanの活用方法とその効果について、経営企画室室長の上野篤資様にお話を伺いました。
名刺をデータ化するためだけに、
人員や工数など「作業時間」をかけたくなかった
– アップルパークの事業内容について教えてください
コインパーキングを主軸に、1991年(平成3年)設立された駐車場のプロデュース専門会社です。「遊休地がある」「建設予定はあるけれど着工日が未定の土地がある」といった地主様や法人様に最適な土地の有効活用プランを提案しています。
– Sansanを導入したキッカケをお聞かせください
コインパーキングビジネスの特性上、新規参入障壁がとても低いのです。当社のような専業企業だけでなく、町の不動産仲介業者も参入できます。今後も競争激化が予想されます。そうなると、いかに違いを生み出すかという点が重要。たとえば、一度アプローチした見込み客への対応です。
– 見込み客にどのような対応をされているのですか?
まず、年賀状やお礼状などを送る。そのために、名刺情報から顧客リストを作成していました。18名いる営業スタッフに定期的に名刺を提出するよう指示をしていましたが、日常業務の中では、なかなか定着することはありませんでした。
名刺をリスト化するのは、事務を担当しているスタッフ。業務の合間を縫ってエクセルへ入力をしていましたが、いつの間にか、その作業時間が通常業務に支障をきたすまでになってきました。入力後も確認のために、ダブルチェックするなど、人員が必要でした。
また、入力ができたとしても、リスト化されるだけで名刺情報は共有できない。これでは、営業にあまり役立たないと気づいたのです。それなら、スキャンするだけで自動的にデータベースができ、情報共有もできるSansanなら課題を解決できるかもしれないと思い、電話で相談しました。
「それ、早く言ってよ!」というSansanのCMと
同じことが、社内のあちこちで起こっていた
– アップルパークの営業先は、どのようなところですか?
当社の主な見込み客は2種類に分けることができます。
ひとつは、いわゆる地主様や商業施設を所有する法人様など、「土地を所有する方」。もうひとつは、不動産仲介業者や弁護士など、「土地所有者を紹介してくださる方」です。
どちらの場合においても、個人・法人は問いません。加えて、商圏は日本全国です。個人や法人、広範囲な商圏、そしてステータス管理。18名の営業スタッフによる営業情報をどう整理し、共有していくかということは、当社の営業活動において解決すべき最重要課題でした。
– Sansan導入以前、営業情報はどのように共有していましたか?
共有できていなかったと言っていいと思います。
週1回の営業会議の中で、口頭で報告があった程度です。それらの情報は、MicrosoftのAccessをベースに自社で組んだソフトで一応情報管理していましたが、営業情報の検索や活用ができていませんでしたし、オーナー名義での検索やキーワード検索も難しかった。過去の営業会議での発言を覚えていた場合にだけ、情報がつながるような状態でした。
– アプローチ先が共有されていないことで、営業同士で困ったことはありませんでしたか?
それは、よくありましたよ。「それ、早く言ってよ!」という、まさにSansanのCMのような状態が営業同士で起こっていましたから(笑)
Sansanの営業さんから、組織ツリー※ができると
聞いて「うちにピッタリだ!」と思いました
– どのような仕組みであれば、アップルパークの課題を解決できると考えていましたか?
当初の解決したい課題は「名刺情報のデータベース化の手間」でしたので、カンタン・確実にデータベース化でき、社員の作業時間をなるべく少なくしたいというのが、選定のポイントでした。名刺をスキャンするだけでデータ化できるというのは、各種媒体を通じて知ってはいましたが、Sansanの営業さんからの説明を聞いて驚きました。名刺を管理するだけでなく「情報共有もできる」というではありませんか。しかも、自動的に「組織ツリーが可視化できる」と聞いて、「ウチにピッタリだ!」と思いましたね。組織ツリーまで自動作成できるとは知りませんでした。
– それまでは、どのように営業先の組織図を把握していたのですか?
それまで見込み企業の組織図は、各営業スタッフの頭の中にしかありませんでした。実際、「一番良く、営業先のつながりを把握していた」というのが、名刺情報を入力していた事務スタッフだったという、笑えない話が日常的にありましたから。
法人相手にビジネスをするうえで、時間をかけずに決裁者にたどり着くというのは、効率よく営業するうえでの鉄則です。営業先企業の組織を把握できることは、それだけで非常に大きな意味を持ちます。これを聞いた瞬間、私の中では即決でした。
– では、その場でSansanの導入を決めたのですか?
いいえ。残念ながら、私の一存では決められる規模の案件ではありません。最終決裁をもらうための、幹部向けプレゼンをどうするかということが問題でした。それをSansanの営業の方に相談したところ、幹部会に同席し説明してくれると言います。営業を助けてくれるシステムであることは理解していますが、それを第三者に説明するとなると、私だけでは難しい。その部分まで手助けしてもらえたので、導入もスムーズにすすみました。
※:自社と接点のある顧客の部門をツリー表示するSansanの機能
メール配信で見込み客に最適な情報を提供し、
関係を強化していきたい
– 今後の展望や使いこなしたい機能はありますか?
私たちの見込み客は、土地を所有しているオーナー様です。個人と法人の両方が見込み客になりえます。ですから、見込み客をしっかりつなぎとめておく仕組みが重要になると考えています。
これまで、メール配信によるアプローチはしていませんでしたが、今後はSansanの機能のひとつにあるメール配信機能を上手く活用しようと思っています。例えば、名刺を「地主」や「不動産仲介業者」などといった属性で分類することで、最適な情報をメールで提供しようと計画中です。このSansanのメール配信機能がうまく回れば、より効率的で効果的なアプローチができると考えています。
実は、このようなサービスにいち早く対応しているのが、新人です。Sansanのようなクラウド型で名刺管理をするのがあたり前の世代なのでしょうか。特に教えるわけでもなく、率先して使いこなしているところを見ると、頼もしいかぎりです。