心のブレーキが外せて能動的なアクションにつなげられたのは導入の効果として大きいです

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

東証一部上場のシステムインテグレータ企業、伊藤忠テクノソリューションズ。Sansanを導入しアプローチできる顧客を広げ、名刺の共有で業務の効率化を実現している。

人と人をつなぐ重要性を感じていた

東証一部上場企業で、システムインテグレータの伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は、2015年8月にそれまで各部署間で独自運用していたSansanをより効率良く活用するために、IDの統合など、一括管理化に取り組みました。その取り組みの中心部署である流通システム第1本部 商社ビジネス推進部 部長 矢吹真治様を中心に、Sansanの効果についてお話を伺いました。

トータル・ソリューションの提供をおこなうシステムインテグレータ

– 伊藤忠テクノソリューションズの事業内容について、教えてください

矢吹様)伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は、伊藤忠商事のグループ会社であり、コンサルティングからシステムの開発、運用・保守、管理、アウトソーシングなどのトータル・ソリューションの提供をおこなうシステムインテグレータ企業です。

部署を超えて人と人をつなぐSansanに夢を感じる

– 名刺管理を導入するきっかけと、どんなメリットを期待されていましたか?

矢吹様)伊藤忠グループに入社して30年が経ちました。商社グループで仕事をしているとグループ会社間や人間関係でビジネスが動いていると感じることがあります。いつ相談が来るかわからない、いつ相談するのかわからない。常に人とのつながりを大切にしておくことは勿論ですし、情報の鮮度が大切だと思う機会も多いです。しかし、顔が見えている人同士を繋ぐことはできますが、部署や会社を超えて顧客情報をつなぐ手段はありませんでした。長年、私は、企業グループにおける人脈のネットワークがビジネスに与えるインパクトは計り知れないと信じていました。伊藤忠グループに育ててもらった私としては、伊藤忠グループをITでつなぐ、人と人をITでつなぐ夢のある仕掛作りにチャレンジしたいと思っています。

– Sansanを知ったきっかけと、第一印象についてお聞かせください

矢吹様)Sansanの創業当時から注目していました。人と人をつなぐ重要性を感じていた中、その原点である名刺をそのまま活用したサービスには「先を越された」と思いました。
今年に入り伊藤忠グループ向け新規事業の開拓を担当する役目を担い、Sansanのビジネスプラットフォーム戦略を展開することを決めました。そこで最初に、CTCグループへのSansan導入と活用拡大に向けた具体的な推進を今村課長に指示しました。

今村様)私は営業ですので、顧客への営業活動が中心ですが、ある日突然、矢吹から「SansanでCTCグループ内に向けた営業活動をやるぞ。」と言われ驚きました。しかし、営業として顧客情報共有の必要性は感じており、ユーザーとして名刺管理は大歓迎というスタンスでした。それまで、社内で統一された名刺管理方法も決まっていませんでしたし、管理が統一されることは良いことだと思いましたね。

ただ、名刺管理アプリに関しては、過去に苦い経験があります。
もう4,5年前になりますが、自費で名刺管理アプリを購入し利用したのですが10枚ほど入力した時点で、大変な労力がかかることに気づき挫折しました。そのような経験はありましたが、Sansanのことは知っていましたし、時間も経過していましたので、今なら効果が見込めるだろうという期待が導入プロジェクトのモチベーションになりました。更に、営業を担う私はSansanを有力なサービス商材としても位置付けています。自分たちが使いやすいサービスはお客様にも自信を持って薦めることができます。その意味でもまず自分たちがSansanを使いこなすということからはじめました。

20を超える部署で別運用していたSansanを共有させるための啓蒙活動に取り組む

– 2015年8月には、各部署でそれぞれ導入・運用していたSansanを統合されました。
そのきっかけについて、お聞かせください

矢吹様)それまで、CTC各部署で独自にSansanを導入・運用しており、「チーム内の共有」は達成できていました。それだけではスケールメリットが享受できていません。ご存知のように、CTCグループだけでも8,000人の従業員がいます。まずはその中だけでも名刺情報が共有できれば、大きく営業が変わると考えました。社内に情報共有を啓蒙する推進リーダーが不在だったため、私たちの部署が中心となり取組むことにしたんです。

– 社内への啓蒙活動は、具体的にどのように取り組んでいらっしゃるのですか?

今村様)現時点で、Sansanを導入している部署は20ほどあり、各部署が工夫し様々な方法で活用しています。これらの20部署が単体でなく組織として、情報や活用方法を共有できたときの効果は計り知れません。そのようなメリットや運用方法などを収集し、取り纏め、現在利用していない部署に向けて、私達が説明会などを通して理解を促しているところです。最前線の営業はその効果に非常に敏感ですから、情報共有への理解は進んでいます。
そしてこの活動は、私共のお客様に対しても実績ある提案につなげていく事ができると確信しています。

アプローチできる顧客の範囲が広がった

丸1日かかっていたメールマガジン配信作業が5~10分に短縮されました

– Sansanを導入してどのような変化や効果が表れましたか?

効果は部署によっても変わりますが、主に下記3点です。

1. アプローチできる顧客の範囲が広がった
2. メールマガジン配信作業の効率が圧倒的に良くなった
3. 成約に伴う事務処理が迅速化された

-「 1.アプローチできる顧客の範囲が広がった」についてお聞かせください

矢吹様)Sansan導入前のメール配信は、営業パーソンが「この人に送ろう」と各自の名刺や記憶を元に配信先を決定していました。お客様との取引部署は限られているので、一社あたり3~4名宛先しか思い出しません。先日も業界特化型のソリューション提案をメール配信しました。従来の方法では対象6社に対して、12名分しか送れていない。

そこで、Sansanのコンタクト履歴を利用して配信先を指定したところ、なんと108名もの対象者が抽出されました。12人が108人に増えたのですから約10倍です。その中には、担当営業が直接コンタクトしておらず、上長や担当営業とは別のルートで面談していたお客様の経営層や別のイベントに参加されたお客様の名前が多く含まれていました。つまり、営業パーソン個人任せでは対応出来ない範囲だったのです。

一方、営業パーソンにも言い分があります。一度は名刺交換をしているのですから連絡を取ってもいいのですが、「社長にはちょっと…」と尻込みしてしまう。営業マンに「心のブレーキ」があるようです。そのため、顧客を自動的に抽出して配信するという能動的なアクションは、導入効果として非常に大きいです。

-「 2.メールマガジン配信の効率が圧倒的に良くなった」についてお聞かせください

矢吹様)当社では、各部署ごとに営業戦略を打ち出しています。
たとえば、イベントに効果があると考え、イベントを中心に活動している部署もあります。
これは顕著な例で、このような部署では集客にメールマガジンを使っているのですが、それまで丸1日かかっていた配信作業が、5~10分に短縮されたといいます。

私の部署でもイベントやセミナーを開催していますが、常に集客が課題になります。そのため、第一歩であるメールマガジン配信には、気配りとコンプライアンスの面からかなり神経を使っています。
今までは、メールを送信する人単位に、メールアドレス、本文の宛先・名前の確認を2名で行った上で1件づつ送信していました。イベント毎に平均100通は送信しますので、すべて手作業で行うと2~3時間は費やしてしまいます。それがSansanの配信機能を利用すると5~10分で終了し、間違いもありません。

-「 3.成約に伴う事務処理が迅速された」についてお聞かせください

今村様)名刺の共有化は営業活動面だけでなく社内事務処理にも効果的です。CTCの社内規定では、契約締結時は担当者の役職を確認するため名刺コピーの提出が必要になる事があります。事務処理は営業アシスタントが担当するのですが、Sansan導入前は名刺情報の共有が不十分だったため、取引先担当者の役職が分からないことがありました。
営業パーソンは外出が多く連絡が取りにくいため、担当者の役職確認によって事務処理が2〜3日遅れることもありました。Sansan導入後はデータ化された名刺を見れば情報が確認できるため、迅速な対応ができるようになりました。

Sansanとの連携で新たなサービスを打ち出していきたい

– Sansanとの連携による今後の展望についてお聞かせください

矢吹様)CTCとSansanをユニークな関係に発展出来ればと考えています。CTCは名刺管理サービスを利用するSansanユーザー企業であり、また、システムインテグレータとしてSansanのビジネスプラットフォームを活かしてソリューションを市場に投入していくパートナーでもあります。今後の展望としては、先日公開されたSansanのAPIを私どもの技術と組み合わせ、ユニークなサービスを提供・展開していきたいと考えています。
これからもどうぞよろしくお願いします。

ページ上の内容は2016年2月時点の情報です。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

事業内容
コンピュータ・ネットワークシステ ムの販売・保守、ソフトウェア受託 開発、情報処理サービス、科学・工 学系情報サービス、その他
設立
1972年4月1日
ウェブサイト
http://www.ctc-g.co.jp/

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